日本の国民的歴史ドラマといえば、やっぱりNHK大河ドラマですね。
ところが一方で「面白くない」「つまらない」と言われるものも、あるようです。
いったいなぜ、そんな事を言われているのでしょうか?
今回は理由とともに、面白くない大河ドラマをランキング19選にまとめてみました。
大河ドラマの面白くないランキング19選!

1963年(昭和38年)から開始された、NHKによる歴史ドラマシリーズである、略称「大河」は、2023年までに延べ62作品が放送されています。
この中で、不名誉ながらワースト19までに選ばれたドラマがこちらになります。
ひとつひとつ見てゆきましょう。
19位:竜馬がゆく
竜馬がゆく pic.twitter.com/CmLrOxh1LC
— 📈💵🐎モノクマ🐎💴📉 (@monokuma_san87) July 2, 2023
1968年1月7日∼12月29日に放送された大河ドラマ6作、司馬遼太郎の同名小説が原作であり、近代日本の扉を開けた坂本竜馬を描いた作品です。
初回視聴率22.9%、最高視聴率22.9%、平均視聴率14.5%という視聴率で、当時は歴代最低を記録しました。
低迷の理由は『幕末時代の動きがわかりにくかった』らしく、幕末ものは視聴率が取れないと言われ始めた作品でした。
∟18位:真田丸
真田丸:16年大河のポスター公開 堺雅人が赤備えで凛々しく https://t.co/yjnRXBEcw1 pic.twitter.com/tKbArVIGXh
— MANTANWEB (まんたんウェブ) (@mantanweb) December 2, 2015
「真田丸」は、2016年1月~10日~12月18日まで放送された大河ドラマ第5作目です。
舞台は戦国時代後期から江戸時代初期で、当時人気の堺雅人が演じました。
一部の視聴者からは「出演者の所作が汚い」「セリフ回しや演出が稚拙で見ていられない」等の指摘があったようです。
主人公である「真田丸の知名度が高かった事がせめてもの救い」だったそう。
17位:花の乱

1994年4月3日∼12月11日に放送された33作目の作品です。
主演は三田佳子で、平安建都(遷都)1200年を記念して、室町幕府第8代将軍足利義政の妻である日野富子の生涯と、応仁の乱とその前後の状況を描いた作品です。
大河ドラマの中でも、室町時代に大きくスポットをあてた作品でした。
残念だった理由として「室町というマイナーな時代背景で馴染みが薄かった」事や「大河なのに内容がフィクションかつ、ファンタジー」というのが挙げられています。
16位:炎立つ

1993年年7月4日∼1994年3月13日に放送された32作目の作品です。
平安時代前半の朝廷と奥羽(東北地方)との関わりから、鎌倉時代に奥州合戦で奥州藤原氏が滅亡するまでを3部作で描いています。
この作品を見た視聴者の一部からは「役者は良いのにストーリがつまらない」や「主役の源義経と、武蔵坊弁慶の役者がいまいち物足りなかった」と言われました。
15位:西郷どん
個人的に西郷吉之助(隆盛)となると…
中村富十郎さん 大河 勝海舟 獅子の時代 12時間ドラマ竜馬がゆく
鈴木亮平さん 大河 西郷どん
富十郎さんは3回も演じておられるし勝の時のヒールで何を考えてるか分からない怖い感じから竜馬の時のイメージ通りの心の広い西郷まで演じておられる
亮平さんは好き! pic.twitter.com/LcQXmpAfbM— シン.サムライダーZO@新選組局長代理 (@ry233950503) September 1, 2022
「西郷どん」は2018年1月7日~12月16日まで放送された第57作目の作品です。
明治維新の立役者である西郷隆盛を、作家の林真理子&脚本家の中園ミホ「二人の女性視点」で、勇気と実行力で「愛にあふれたリーダー」に描いています。
主役の鈴木良平は役作りのため、25キロ体重を増やし西郷役を熱演しましたが、視聴率は12.7%と奮いませんでした。
その理由は「薩長同盟」など歴史ドラマの描かれ方が弱く、コアな大河ファンには歴史のツボが押さえられておらず、そこがつまらなさに繋がってしまったようです。
14位:琉球の風

「琉球の風 DRAGON SPIRIT」は1993年∼6月13日まで放送された第31作品です。
16世紀∼17世紀初頭の琉球王国(沖縄)が薩摩藩島津氏によって支配されていく時代の人々を描いた作品でした。
琉球王国=沖縄とわかっていても、これまであまり取り上げられていない「ローカル」テーマでもあったため、視聴者がドラマの世界観に入りづらく、当初から期待感の薄い大河ドラマとなったようで「半年で放送打ち切り」という事態になりました。
13位篤姫
(アンコール大河の)篤姫
「さらば桜島」めっちゃ良くて泣いてしまった。
宮崎あおい、すごく良い。
どうする家康は早々に脱落してしまったから、代わりに篤姫を追いかけよう。 pic.twitter.com/jQY1VXI3In— きょせん(メタラー) (@KomainuPetit) June 20, 2023
しかしNHK大河「篤姫」の時の宮崎あおいってめちゃ可愛いなあ( ̄‿  ̄*).。◦◯ pic.twitter.com/e1AyHd22FO
— ツチノコ@うめ。✡️ (@rimman0223) September 19, 2020
2008年1月6日∼12月14日にかけて放送されたNHK大河ドラマ47作目です。
原作は宮尾登美子の「天翔院篤姫」で、主演は大河ドラマで史上最年少の主演を務めた宮崎あおい、当時22歳です。
「篤姫」はこれまでの「幕末ものは視聴率がとれない」というジンクスを変え、女性支持層からの人気で関東では過去最高平均視聴率24.5%を取り、また放送期間中のアンコール再放送を実施するなど
異例な人気ぶりの大河ドラマでした。
13位にランキングされた理由として、物語のなかの重要人物が原作とは違うフィクションとなっていたり、女性が主体で物話が進められる部分が「歴史ドラマ」としては面白くなかったようです。
12位:軍師官兵衛
2014年1月5日∼12月21日に放送されたNHK大河ドラマ53作目です。
豊臣秀吉の軍師として活躍した稀代の名将、黒田官兵衛の生涯を描いた作品で、主演は元V6の岡田准一でした。
戦国時代の大名の軍師が主人公として描かれるのは2007年「風林火山」以来でしたが、面白くない理由は、「出ていたキャストが全部ミスキャストだった」からのようです!
また、一部の視聴者の「光成のヒール役は理解できるが、陰湿ないじめっ子キャラは受け入れられない」といったコメントもありました。
11位:麒麟がくる
【麒麟がくる】脚本家 池端俊策氏 講演会 内容まとめ①
・大河 太平記と麒麟がくるが決まるまで
・明智光秀を扱う面白み
・光秀役が長谷川博己さんに決まった経緯盛りだくさんの興味深い内容。会場の都合で時間通り終了が残念。もっとお話聞いていたかった #麒麟がくるhttps://t.co/LENShUSSAC
— m3333 (@maa_33333) January 23, 2023
2020年1月19日~2021年2月7日まで放送されたNHK大河ドラマ59作目の作品で、大河ドラマでは初の明智光秀を主人公にしたドラマでした。
視聴率は最高19.1%、最低視聴率13.2%、平均視聴率15.3%で、過去のものと比較しても悪い数字ではありません。
面白くなかったとコメントをしている視聴者からは「主役の影がうすい」「キャラクター(明智光秀)がぼやけている」「脚本が下手で盛り上がりに欠ける」といった意見が出ていました。
10位:春日局

1987年1月1日∼12月17日までの放送でNHK大河ドラマ27作目。
主人公は、明智光秀の重鎮、斎藤利三の娘として戦国の時代を生きる中で家康に見込まれ、26歳で家光の乳母となり、やがては大奥をとりしきってゆく存在になってゆく女性です。
大原麗子が演じ、これまでは強い女のイメージだった春日局(おふく)を徳川、家光に献身的に尽くす女性として製作されました。
このドラマで不評であった部分は、春日局が家光の子となる人物をすべて決めていた部分がドラマ内ではカットされてしまっていたという事です。
9位:おんな城主直虎

2017年1月8日∼12月17日に放送されたNHK大河ドラマ56作目。
戦国時代、のちに徳川四天王の一人に数えられた彦根藩の藩祖となった井伊直政を育てた遠州井伊谷の女領主、井伊直虎の物語です。
おんな城主直虎は、現在も男説と女説があり、視点としては面白く、俳優陣もイケメン男優を揃えて前宣伝も力を入れました。
そこが大河ファンには「別にイケメンが見たいわけではない」「もっとストーリーを重視して欲しい」となって、製作者側の意図が外れた恰好となってしまいました。
8位:江・姫たちの戦国


2011年1月9日∼11月27日まで放送されたNHK大河ドラマの50作品目。
主人公は江戸幕府の第2将軍、徳川秀忠の正室・江で、姉の茶々と初と共に戦乱に翻弄されながらも家族や周囲の人々との絆を育み天下安泰を願うというストーリーです。
三姉妹の長女茶々を宮沢りえ、次女初を水川あさみ、三女の江を上野樹里が演じて話題となった本作品でした。
しかし、1クールの終了時点でも主人公の江の年齢が10~11歳と子ども時代が非常に長い点、また作中の設定年齢が6歳の江を24歳の上野が演じるなど、ほかにも3姉妹の少女期に子役を使わず、20~30代の女優達が演じた点、大河ドラマらしからぬ演出が多い事に不評の声が多かったようです。
7位:平清盛
本田正信がフィーチャーされた回だったけど、松山ケンイチが主人公松本潤を完全に喰ってた。10年前の大河 #平清盛 も秀逸だった。#どうする家康 #大河ドラマ pic.twitter.com/GjcJdXXATv
— デーモン(甦れ、ドイツ代表!) (@Albarn0115) March 5, 2023
2012年1月8日∼12月23日に放送された51作目で、大河ドラマの生誕50周年記念作品。
平清盛の生涯を中心に、壇之浦の戦いまでの平家一門の栄枯盛衰を、語り部である源頼朝の視点で描いた作品です。
2005年以来の平安時代や平清盛を題材にする作品で、松山ケンイチが主演を務めましたが、タイミング悪く2012年はロンドンオリンピックが開催された年でした。
多くの大河ファンも流れる結果となり、視聴率は過去ワースト2位となってしまいました。
一部のファンからは「松山ケンイチと平清盛とのイメージがあわない」「服装がリアルに汚い」といったコメントもありました。
6位:武蔵 MUSASHI
2003年1月5日∼12月7日まで放送されたNHK放送開始50周年と大河ドラマ40周年記念の作品です。
ドラマは戦国時代後期~江戸時代にむけての動乱の時代を生きた剣豪・宮本武蔵を歌舞伎の市川海老蔵が好演しました。
不評であった理由は、大河ドラマとしては異色な、女性がレイプされるシーンや、濡れ場を露骨に描いていること、また惨殺シーンがあったりといった、おもに演出に原因があったようです。
5位:八重の桜
NHK大河「八重の桜」で主人公・新島八重を演じた綾瀬はるか「会津藩公行列」3年ぶりに参加 https://t.co/YD2iJr9Cy3 #スマートニュース
— 美南海 (@utukusiiumi1990) September 23, 2022
2013年1月6日∼12月15日まで放送されたNHK大河ドラマ52作目です。
この作品は、2014年度国際エミー賞テレビドラマ部門ノミネート作品となりました。
幕末期を描いた作品の中で、昭和初期まで存命だった実在人物が主人公となる作品は28年ぶりでした。
この作品が面白くないと言われた理由は、物語の一話目で「子役のセリフが聞き取りにくくてそこでつまずいてしまった」と言われています。
4位:いだてん・東京オリムピック噺
2019年1月6日∼12月15日に放送されたNHK大河ドラマ58作目作品。
日本が初めて参加した1912年ストックホルム、日本中が熱狂した1936年ベルリン、敗戦、復興、を経て、ついに1964年東京オリンピックを実現までの、激動の半世紀が描かれた作品です。
4位となる原因ですが、物語の展開で時代が前後し、最後に全てが結びついて理解できるような構成になっていたうえ、序盤の内容がかなり難しいため戸惑う視聴者が多かったようです。
また、ストーリーの展開も早く話の内容がわからずに離脱してしまう人も多かったようです。
3位:新選組!

「新選組!」は2004年1月∼12月12日まで放送されたNHK大河ドラマ43作品目です。
近藤勇を主人公に、京都守護職下の警備組織として知られる新選組が題材となっています。
史実とは大幅に異なる創作をドラマに盛り込み、「近藤勇の人生における重要な49日」を取り上げて、基本は1日文を1話の構成で進めた作品でした。
初回は26.7%の好調なスタートを切るも、そこから視聴率は下がり平均17.4%となりました。
原因は先にも言った「史実とは異なる脚本」のようですが、一方では絶賛と擁護の意見とで分かれる賛否両論な作品となっています。
2位:花燃ゆ
2015年1月4日∼12月13日まで放送されたNHK大河ドラマ54作目。
主役は吉田松陰の末娘として後に久坂玄端の妻となる杉文(のちの楫取美和子)で、井上真央が大河ドラマは初出演で熱演しています。
このドラマはイケメン俳優陣がそろい踏みで「セクシー大河」などのキャッチコピーが踊り、コアの大河ファン離れがあったといわれています。
また、主役の知名度がいまいちであった事も視聴者の興味が持ちにくく不人気につながったようです。
1位:青天を衝け
【お疲れ様でした】吉沢亮『青天を衝け』で8キロ増量 大河完走で「ちょっとだけ老けたかも」https://t.co/YYr33GVOMZ
吉沢は「渋沢栄一を演じて“生”を感じました。こんな刺激的な現場はなかなか出会えない。一生(心に残る作品だと)言い続けると思います」と振り返った。 pic.twitter.com/3UY3oJpu9D
— ライブドアニュース (@livedoornews) December 26, 2021
2021年2月14日∼12月26日に放送されたNHK大河ドラマ60作目。
主人公は「資本主義の父」と称される、あの新1万円札の渋沢栄一です。
舞台は江戸時代末期(幕末)から昭和の初期までを描いています。
主演は、大河では初の平成生まれの吉沢亮。
一位になった理由は、視聴者からのコメントを見ると、「吉沢亮に大河は少し早い」という意見がありました。
また渋沢栄一は大河のなかでは近代に近く、戦国や大名などの歴史好きな大河ファンはこうした作品はあまり関心が持てないのかもしれないと感じました。
大河ドラマの低視聴率ランキング5選!

次は、2023年までの全63作品ある大河ドラマの中から、低視聴率ランキング5選をあげたいと思います。
いったいどんなドラマがランクインしているのでしょうか?
では、5位から順番に見ていきましょう。
5位:おんな城主直虎

5位の「おんな城主直虎」の最高視聴率は16.1%、最低視聴率は12.6%、そして平均視聴率は12.8%。
15パーセントを上回っている回もあるものの、平均視聴率はそれを下回る数字に終わりました。
主人公の男説と女説というミステリアスな面を利用した視点は面白いですし、柴咲コウもぴったりの
イメージであると思いましたが…。
4位:西郷どん

4位の「西郷どん」の最高視聴率は15.5%、最低視聴率は9.9%、平均視聴率12.7%でした。
西郷隆盛が日本人ならよく知る人物であるがゆえに、俳優さんのイメージのギャップが埋められないことが要因で、そこからの違和感から物語に入り込めない、なじめないという結果に繋がったのかもしれません。
3位:平清盛

2位との同率で「平清盛」が3位となりました。
ドラマ全体の画面が暗く、また服装もリアリティーを求めすぎて汚いという意見が多く観るのが辛くなったようです。
やはり、大河ドラマは華やかさも必要なんですね。
2位:花燃ゆ

均視聴率は12%でした。
主人公の文を、井上真央が演じましたが、歴史ドラマよりイケメン俳優の話題作りが先行した結果、「イケメンを出せばいいという訳ではない」と大河ファン離れが起きてしまいました。
また、主人公が歴史上ではほとんど知られない人物ということも奮わない原因だったように思われます。
1位:いだてん・東京オリムピック噺

ワースト1位に選ばれたのは「いだてん・東京オリムピック噺」でした。
最高視聴率15.5%、最低視聴率3.7%、平均視聴率は8.2%。
クドカンこと宮藤官九郎の脚本で期待も大きかった本作でしたが、歴史という観点でいうと浅い歴史人物の起用、近代物語であった事などが、そもそも戦国時代などの歴史好き、大河ファンの心には響かなかったことが要因です。
また、ストーリーの構成上で登場人物が変わったり、時代背景の流れが前後するなどにも理解が追いつかずに離脱してしまった人も。
最低視聴率3.7%の日には、ちょうど同時間にラグビーW杯「日本×スコットランド」がぶつかったという不運も重なりました。
大河ドラマ面白くないランキングのまとめ

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紫式部ゆかりの #廬山寺 ✨
#源氏庭 の #桔梗 が綺麗に咲きました💜
\#廬山寺 の建つ場所は #紫式部 の邸宅があったと言われています‼️紫式部はその邸宅で #藤原宜孝 と暮らし、1人娘を育てていたのだとか👨👩👧 境内には紫式部が幼友達に贈った歌碑や、#紫式部邸宅址 の御朱印も😋✨#光る君へ https://t.co/L2N8jipgvc— 紫式部が暮らした越前市 (@ShikibuEchizen) July 1, 2023
様々な過去の大河ドラマを振り返って、いかがだったでしょうか?
もちろん、面白い、つまらないというのは個人の感性でもあり絶対的なものとはいえません。
歴史が好きな人も、そこまで興味がない人も、幅広い年齢層が楽しめる、そんな「大河ドラマ」をこれから期待したいと思います。