潜水艦タイタンの内部構造は?圧壊で即死だったのか内部を調査!

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2023年6月28日に事故を起こしたオーシャンゲート社の潜水艇タイタン内部構造は、一体どうなっていたのでしょう。

爆縮による圧壊で即死だったと伝えられているように、酸素が切れる前にすでに圧壊していたのではないでしょうか。

カナダの港で残骸となって引き上げられた潜水艇タイタンの内部構造にスポットを当てて、事故の詳細を紐解いていきます。

潜水艦タイタンの内部構造が狭すぎる?!

事故を起こしたとされる潜水艇タイタンの内部構造が話題になっています。

深海まで潜る潜水艇は高い水圧に耐えるために中のスペースが狭く、また、狭いだけでなく設備がシンプル過ぎることも、注目される理由となっているようです。

なぜ潜水艇タイタンは内部構造に注目されているのでしょうか。

潜水艦タイタンの定員は5名!ミニバンサイズ?

当初オーシャンゲート社は事故を起こした潜水艇タイタンについて、画期的な潜水艇であると発表していました。

【潜水艇タイタン】

全長:6.7メートル
重さ:10トン
素材:炭素繊維とチタン
潜航深度:4000メートル

定員は操縦する人員も含めて5人とされており、内部の大きさはミニバンのサイズと同等です。

さらに座席はないので、直接床に座るシステムになっていました。

大きさ的に立って歩くことはできず、足を曲げた状態で座ったまま深海まで潜ることになります。

潜水艦の操作はゲームのコントローラー?

アメリカの CBS局の取材班は、事故の1年前に潜水艇タイタンの内部構造を取材していました。

取材時に、潜水艇タイタンはロジクール製のワイヤレスゲームコントローラーF710で操縦すると紹介しています。

またCBS局のレポーターを務めていたデビッド・ポーグは、潜水艇タイタンは即席で作られているような感じがした、と感想を述べたのです。

以前はなかったトイレは客の要望で急遽簡易的なものを取り付けた、とも言われており安全性は低かったかったことが想像できます。

画像の中で不安そうにコントローラーを、確認する姿が印象的です。

内部の構造は非常にシンプル

公開された潜水艇タイタンの内部構造は、とてもシンプルなものでした。

見方によっては近未来的な構造ですが、あまりにも潜水艇タイタンの中がシンプルで少々不安を感じます。

今回の事故で命を落としたオーシャンゲート社のCEOであるストックトン・ラッシュは、生前にエレベーターに乗っているかのようにすべてをシンプルにしたかった、と語っていました。

操縦も出来るだけ簡単で、技術的にも難しくないものをつくったとのこと。

内部には様々なボタンや操縦桿は見当たらず、たった1つのボタンのみ、操縦はゲームのコントローラーで行います。

このコントローラーは万が一のために、予備も搭載されていたとのことです。

潜水艇タイタンのシンプルな内部構造が事故につながったとは言えませんが、深海まで行く装備としては少々不安を感じる内装ではないでしょうか。

こちらの動画は、アメリカの CBS局の取材班が、昨年潜水艇タイタンの内部構造について、実際に乗船し取材をした時のものです。

動画の中では潜水艇タイタンの大きさがわかる内部空間も映っており、乗客たちがどのような姿勢で乗っていたのかもわかります。

潜水艦タイタン事故の経緯は?

2023年の6月18日に潜水艇タイタンからの連絡が途絶えました。

メディアはこぞって運営会社の杜撰さや酸素残量を報道し、アメリカやカナダそしてフランスも加わり捜索を行いましたが乗客たちを救出することはできなったのです。

タイタニック号の残骸を見に行った潜水艇タイタン、事故までの経緯を見ていきましょう。

経緯①1912年に沈没したタイタニック号。その残骸を見学する探索ツアー

【事故の当日に潜水艇タイタンに乗っていた乗客】

ストックトン・ラッシュ    (オーシャン・ゲートCEO)
シャーザダ・ダウッド      (パキスタンの富豪)
スレマン・ダウッド      (シャーザダ・ダウッドの息子)
ハミッシュ・ハーディング    (イギリスの実業家)
ポール=アンリ・ナルジョレット (フランスの深海探検家でタイタニック号研究者)

潜水艇タイタンは、1912年に氷山にぶつかって沈没した豪華客船タイタニック号を見に行く潜水艇です。

タイタニック号は現在海底3,650メートルに沈んでいますが、映画化もされており、その伝説的な魅力が人々を深海へと誘っているのでしょう。

なお、潜水艇タイタンのツアーは約3500万円の高額な参加費となっていました。

経緯②6月18日午前、カナダ南東部沖で潜水艇「タイタン」が消息を断つ

事故にあった潜水艇タイタンは2023年6月18日の朝、潜航に出発しています。

そして出発から1時間45分後から連絡が取れず、消息を絶ったのです。

アメリカ海軍は潜水艇タイタンが出発してから数時間後に、爆発したような音を検知していたと発表しました。

もしかしたら、この時すでに潜水艇タイタンは圧壊していたのかもしれません。

経緯③迫るタイムリミット

潜水艇タイタンが消息を絶ってから、メディアは酸素残量のカウントダウンを始めていました。

当初、潜水艇タイタンの大きさから酸素残量は70時間から96時間ほどと発表され、タイムリミットが迫る中での捜索だったのです。

そんな中、連絡が途絶えてから70時間後に海中から30分おきに叩く音が聞こえた、と報告がありました。

この報告に生存者がいる、という期待が高まったのはいうまでもありません。

経緯④全員死亡という最悪の結果に

海中から何かをたたく音が聞こえた、という報告は潜水艇タイタンからのものではなかったようです。

潜水艇タイタンが消息を絶ってから4日後、アメリカの沿岸警備隊によって潜水艇タイタンの破片が見つかりました。

このことにより圧壊したのだろうという報道が、世界中を駆け巡ったのです。

もし、潜水艇タイタンが壊れずに沈んでいたとしても、内部の酸素量が底をつき乗客ら5名の生存は絶望的との発表でした。

上記動画は潜水艇タイタンの破片を引き上げている様子です。

一部の報道では中に乗客のものと思われる遺体もあったとのことでした。

潜水艇タイタンの乗客は即死?圧壊した?

運営会社のオーシャンゲートは、水深4000メートルまでの潜水ができると発表していました。

しかし、今回の事故は水深2740メートル付近で圧壊したと報じられています。

水深約3000メートルの深海では、300気圧がかかり1平方センチにかかる水圧はおよそ300キロです。

潜水艇タイタンが深海で圧壊したのなら、乗客たちは即死だったことでしょう。

潜水艇タイタンの乗客は即死だった?

潜水艇タイタンは爆縮が起きたといわれており、乗客は即死でした。

爆縮時には約6000度ほどの高熱が発生するといわれており、圧死も一瞬だったと思われます。

もしかすると死への恐怖を感じることなく、死亡したのかもしれません。

上記画像は水圧によるイメージ動画です。

事故の原因となった圧壊とは?

圧壊という言葉は、建築物などによく使用される言葉です。

その字の通り圧力がかかって壊れるという現象で、潜水艇タイタンの内部構造を見てわかるように、内部は狭いながらも5名ほど乗れるスペースがあります。

この空間は耐圧殻という装置で、気圧を保って水圧で潰されないようにしているのです。

しかし、何らかの原因で気圧が保てない状態になり深海の水圧が乗客らにかかって押しつぶされました。

通常の陸地での圧壊と異なる点は、深海ゆえに四方八方から圧がかかり爆縮が起こったことではないでしょうか。

事故の原因とは?

実はこの潜水艇タイタンは2021年、2022年と13回ほどタイタニックツアーを実施していたという実績があります。

実績のある運営会社でしたが、社内での杜撰さが取り沙汰されています。

元潜水艇操縦士のデビッド・ロックリッジは、運営会社のオーシャンゲート社に潜水艇に取り付けているビューポートが水深1300メートルまでしか耐えられないと警告していました。

さらに安全性が不十分だとして有人での試験を拒否したデビッド・ロックリッジは、運営会社オーシャンゲートをクビになっていたのです。

経費を安く抑え、安全性を軽視したのかもしれません。

さらに、原因は管理不足ともいえる金属疲労だと伝えられました。

一説によると、水圧での破壊は加圧時よりも減圧時に起きるといわれています。

潜水艇タイタンは、何らかの不具合を感じ上昇したときに爆縮が起きたのかもしれません。

いずれにしても、深海という危険な場所を軽視した運営体制だったことは言うまでもないでしょう。

潜水艇タイタン内部構造は安全性にかけるものだった

オーシャンゲート社が安全性よりも知名度や利益を追求した結果、今回の事故は起きてしまったといえます。

以前CEOのストックトン・ラッシュは過去の実績を上げ、ある点では安全性は無駄だ、という発言をしたこともありました。

本来耐えられないはずの水圧を耐えて続けてきたために、金属疲労は蓄積されてきたのです。

人間が自然に立ち向かうとき、何よりも大切にしなければならないのは安全性なのではないでしょうか。