魚の口に潜むタイノエの正体は?見つけたときはどうすればいい?

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「魚の口に何か入ってる…」と思って魚の口を覗き込むと、そこにはグロテスクな巨大な虫が!

その虫がタイノエです。

思わず絶叫する人もいるでしょう。

しかし、その見た目とは裏腹にどこか憎めない表情をした虫であり、意外とファンも多いです。

では、そのタイノエとはどんな生き物なのでしょうか?

また、タイノエがいた魚は食べることはできるのでしょうか?

魚の口に潜むタイノエとは?

魚の口にはタイノエという虫が入っている場合があります。

見た目のグロテスクさから、ゾッとする人は多いでしょう。

では、そのタイノエとは一体どんな生き物なのでしょうか?

魚の口で何をしているのでしょうか?

※以下にタイノエの画像が表示されます。虫が苦手な方は注意してください。虫の画像は以下の1つだけなので、以降は安心して読み進めてください。

タイノエの見た目

タイノエの体長が2cm~4cmほどで、色が白くグソクムシに似ています。

グソクムシは憎めない表情をしていて、一部から人気のあります。

そのため、タイノエも見た目はグロテスクですが、かわいいと感じる人もいるようです。

口に入っている印象が強いですが、エラや体内に入り込んでいることもあれば、体の表面にくっついている場合もあります。

また、名前に「タイ」と付いていますが、タイ以外にもアジやサヨリなどに入っていることもあります。

タイノエの正体は?

タイノエは魚の口の中にいるので、「魚が食べた虫」と勘違いする人もいるようです。

名前も漢字では「鯛之餌」と書き、タイの餌と勘違いされたことが由来になっています。

しかし、タイノエは寄生虫であり、実際には魚の方が食べてられている状態です。

寄生された魚は体液を吸われますが、魚が死ぬとタイノエも困ってしまいます。

そのため、魚が死なない程度に栄養を吸う狡猾な虫です。

ただし、栄養を吸われたことで魚が貧血や発育障害を起こすことはあります。

また、弱っているところを栄養を吸いすぎたり、エラに寄生して呼吸を邪魔するなどして、魚を死なせてしまうこともあるようです。

どうやって魚に寄生する?

タイノエは幼生期に寄生する魚を求めて海を漂って、寄生先を見つけると口やエラなどから体内に侵入します。

口に入ると魚の栄養を吸い取って舌を壊死させます。

舌がなくなったことで口の中が広くなり、成長して大きくなるスペースが確保されます。

また、タイノエは性別を自ら変えることが可能です。

最初の性別はオスですが、魚に寄生するとメスになります。

そこに別のタイノエが寄生してくることで繁殖が可能になります。

魚に寄生すると出て行くことがほとんどないので、オスとメスのセットで見つかることも多いです。

タイノエに出会うには?

タイノエはタイ・アジ・サヨリなどに寄生しているので、これらの魚を購入した際に入っている場合があります。

ただし、基本的には内臓を取ったり、洗ったりなどの下処理をされる際に、取り除かれるでしょう。

そのため、店頭に並んでいる魚から見つかる確率は低いです。

もし、どうしても出会いたいのであれば、魚を釣ると良いでしょう。

また、新鮮で元気な魚ほど寄生されている確率が高いと言われています。

出会う確率を上げるためにも、大物を釣り上げましょう。

タイノエがいた魚はどうすればいい?

タイノエはグソクムシに似ているため、かわいいと感じる人もいるでしょう。

しかし、やはりグロテスクな見た目が受けつけられない人も多いです。

では、もし魚から出てきた場合には、どうすればいいのでしょうか?

食べても問題ない?

タイノエは人体には無害と言われています。

そのため、寄生された魚を食べて問題はありません。

ただし、栄養を吸われているので、痩せて味が落ちていることはあります。

また、気づかずに食べたとしても、基本的には問題ないでしょう。

中には、エビに近い味がしたり、体に卵を蓄えていると珍味であったりなどすることから、積極的に食べる人もいるようです。

しかし、虫であることには変わりないので、食べる際には何が起こっても自己責任となることは理解しておきましょう。

タイノエは縁起が良い?

タイノエは寄生した魚から離れることがほとんどありません。

また、つがいで見つかることが多いです。

そのため、別れることがない夫婦という意味が込められて、江戸時代ではタイノエに寄生されたタイが縁起物として扱われていました。

見た目はグロテスクですが、結婚式や出産祝いなどの祝い事の席で振舞われていたそうです。

タイノエの取り除き方は?

タイノエは体長が2cm~4cmほどあるので、他の寄生虫と違って見逃すことはないでしょう。

また、簡単に摘んで取り除くことができます。

そのため、もし見つけたときは手や箸などで引っ張り出してやりましょう。

タイノエを食べる方法

タイノエを「エビに近い味」「珍味」と言って、好んで食べている人もいます。

そのため、自己責任と理解したうえで、「1度くらい挑戦してみるか」と思う人もいるでしょう。

では、もし食べるのであれば、どのような調理をすれば良いのでしょうか?

素揚げ

そのため、素揚げにすればタイノエのエビのような香ばしさと味を丸ごと堪能できるでしょう。

調理方法も油に放り込むだけなので簡単です。

また、本来の味を知るためにも、まずは塩だけで食べてみましょう。

もし、見た目が受け付けない人は、天ぷらにしてその姿を見えないようにしても良いでしょう。

焼き

素揚げと同様に、塩焼きでもエビのような香ばしさと味を丸ごと楽しむことができます。

揚げ油の処理が必要ないので、調理の手間は焼きの方が断然に楽です。

しっかりと火を通す必要はありますが、焼きすぎて焦げないように注意しましょう。

煮付け

煮付けであればタイノエを取り出す必要がないので、魚の口に入ったまま調理ができます。

煮ることになるので、焼きや揚げにした際の香ばしさや食感とはまた違った味わいが楽しめるでしょう。

ただし、柔らかくなったタイノエの食感に抵抗を感じる可能性があり、なかなかハードルを高く感じるでしょう。

タイノエを探してみよう

タイノエは見た目がグロテスクな魚の寄生虫です。

しかし、グソクムシに似ていて、どこか憎めない表情をしているようにも感じます。

人体には影響のない虫なので、機会があればタイノエを観察してみましょう。

ただし、店で売られている魚では出会える確率が低めです。

そのため、タイノエに出会いたい場合は魚を釣りに行きましょう。

もし、味に興味がある場合は挑戦しても良いでしょうが、食べるのであれば何があっても自己責任であることは理解しておきましょう。