日本は地震大国であり、これまでには大地震の被害にも遭ってきました。
そのため、地震への危機意識を高く持ち、対策をしている家も多いです。
地震への備えをしている人であれば「もうすぐでかい地震がくるで!」と言われていることもご存知でしょう。
「地震は予想できるものではないでしょ?」と油断したり、信じていなかったりなどしている人はいませんか?
その考えは非常に危険なので、やがてくるであろう大地震について知っておきましょう。
目次
もうすぐでかい地震がくるって本当?

もうすぐ大地震がくる可能性があることを知っている人は多いでしょう。
しかし、中にはもうすぐ大地震が起こることを信じていない人もいます。
では、「もうすぐでかい地震がくるで!」というのは本当のことなのでしょうか?
でかい地震がくる可能性は高い

近いうちに南海トラフ地震というM8.0以上の大地震が起こる確率は高いと言われています。
南海トラフ地震は紀伊半島の南側にある南海トラフで起こると言われている大地震です。
100年~150年ほどの周期で繰り返している地震であり、前々回の発生が1854年、前回の発生が1946年となっています。
前回の発生からすると次の周期がそろそろとなっていて、70%以上の確率で2050年までに発生するという研究結果も出ているようです。
そのため、「もうすぐでかい地震がくるで!」と言われています。
首都で発生する可能性もある

もうすぐ起こる可能性のある大地震では南海トラフ地震以外に、首都直下型地震も有名です。
この地震は名前の通り、南関東地域辺りで発生すると言われている地震です。
こちらも2050年までに70%ほどの確率で、M7.0以上の地震が発生されると予想されています。
また、東京を中心に甚大な被害を与える可能性が高いことから、日本全体への影響もかなり大きいと考えられています。
予想される被害は?

南海トラフ地震が起こると、静岡から宮崎にかけて広い範囲で震度6~7の強い揺れが発生すると考えられています。
また、関東から九州までの太平洋沿岸では、高さ10mにもなる津波が押し寄せるとも考えられています。
被害規模では2011年の東日本大震災の10倍と予想されているようです。
どうして周期的に地震が起こる?

岩盤が重なり合う場所では、片方の岩盤がゆっくりともう片方の岩盤の下へと沈み込んでいきます。
沈み込まれている側の岩盤には大きな力が蓄えられて、いつしか耐えきれなくなって、元の位置に戻ろうと跳ね上がるのが地震です。
蓄えられた力が大きかったり、岩盤の大きさや形などの影響によって揺れの強さが変わります。
南海トラフ地震に関わる岩盤では、蓄えられた力に耐えきれなくなるまでの期間が100年~150年になっていると考えられます。
でかい地震がくる前の前兆

地震が起きる前の前兆として、いろいろな自然現象が見られると言われています。
これらの前兆には科学的な証明がされていないものもあります。
しかし、前兆を知っておくことも地震への備えにはなるでしょう。
そのため、地震の前兆と言われる自然現象には、どのようなものがあるのか知っておきましょう。
前兆①:生き物の異常行動

地震の前兆として有名な自然現象は生き物の異常行動でしょう。
大きな地震の前には、犬や猫が騒いだり、鳥やネズミなどがその場から一斉に移動を始めたりなどすると言われています。
また、ナマズは明るい時間帯を水の底で過ごしていますが、地震前になると時間帯に関係なく活発に泳ぎ回るとも言われています。
前兆②:小さな地震

大地震が起こる数日から数カ月前には小さな地震が起こると言われています。
また、その小さな地震は頻繁に起こります。
1872年に起こった浜田地震では、本震が起こる6時間前から4回の小さな地震が発生しました。
また、1930年の北伊豆地震では本震は11月でしたが、2月~5月の間に伊東沖で3000回以上の地震が発生していたそうです。
前兆③:地面に変化

地震は岩盤の沈み込みによって起こるため、大地震前には地面にも前兆として自然現象が現れると言われています。
1964年に発生した新潟地震では、1940年頃に地面が隆起しました。
1900年と1960年を比べると、その隆起量は最大16cmもあったそうです。
また、地震が起こった後は地面が10cm~20cmも下がりました。
前兆④:海面の変化

地震前には地面だけでなく、海面でもある自然現象が見られるようです。
1927年の丹後地震では、地震が発生する数時間前に海面が下がり、いつもは見えない岩が顔を出したそうです。
岩の露出した部分から、隆起量は1mと考えられています。
前兆⑤:湧き水の変化

井戸水や温泉などにも地震の前兆が見られると言われています。
1943年の鳥取地震では、鳥取市にある温泉が普段は透明だったのに、地震の30分前に白濁したそうです。
また、湧出量は1.5倍にになりました。
1961年の長野県松代群発地震では、地下水に含まれる成分が増加する異常な変化もあったそうです。
でかい地震がくる前にするべき備え

南海トラフ地震や都市直下地震など、もうすぐでかい地震が来る可能性は高いと言われています。
また、これらの地震に関係なく、日本ではいつ大地震が起こるかはわかりません。
そのため、地震に対しての備えをしておく必要があります。
では、日頃から行っておくべき地震対策には、どのようなものがあるのでしょうか?
家具の転倒防止

地震ではタンスや棚などの大きな家具が揺れによって転倒し、その下敷きとなって亡くなったり、怪我をして身動きが取れなくなる危険性があります。
また、大型家具がドアの前に倒れて、閉じ込められる危険性もあるでしょう。
このような事態を避けるためにも、家具には突っ張り棒や転倒防止マットなどの転倒対策をしておきましょう。
防災グッズの準備

大地震が起きると、水も食料も手に入らなくなる可能性があります。
また、避難所で生活をしたり、ライフラインの復旧まで電気やガスのない生活を送ったりなどする可能性もあるでしょう。
そのため、水や食料を備蓄しておいたり、懐中電灯や電池などの避難生活に必要な物を防災バックにまとめておきましょう。
急いで家から出る際に、防災バック1つ持って出れば良い状態にしておくことが理想です。
避難場所や経路の確認

マンションに住んでいる場合や、職場がビルなどの高い建物の中などの場合は、避難経路を確認しておきましょう。
地震が発生すればエレベーターは使えないので、速やかに非常口へ向かえるようにしておく必要があります。
また、学校や体育館などの自宅から近い避難場所も確認しておくようにしましょう。
家族間でのルール決め

地震が発生したとき、スムーズな避難ができるように、防災グッズを持って出る人、ガスを締める人、子どもを連れて逃げる人など、事前に役割を決めておきましょう。
また、地震が発生した際に家族全員が一緒にいるとは限りません。
そのため、大地震があった場合は集合する避難場所を確認したり、連絡が取れないときは災害用伝言ダイヤルやSNSなどを使って安否の情報を残すなどのルール決めをしておきましょう。
「もうすぐでかい地震がくるで!」本当でも嘘でも地震対策は必要

南海トラフ地震や都市直下地震などの大地震が近いうちに起こると言われています。
身を守るためにも、地震のことを知り、防災グッズを準備するなどして、地震に備えておきましょう。
もし、これらの地震が起こらなくても、日本ではいつ大地震が起こるかわかりません。
そのため、予想される大地震だけでなく、いつ地震が起きてもいいように備えておきましょう。