危険な「芽殖孤虫」とは?謎に包まれた寄生虫の正体判明に大きな進展

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芽殖孤虫は致死率の高い寄生虫感染症を引き起こす危険な寄生虫です。

症例は1904年に見つかってからわずか18例しかなく、謎の多い寄生虫でもありました。

しかし、あることをきっかけに芽殖孤虫の研究は大きく進みました。

では、そのきっかけとは何だったのでしょうか?

また、芽殖孤虫とはどのような寄生虫で、どこにいるものなのでしょうか?

死を招く芽殖孤虫とは?

芽殖孤虫は症例が少なく、謎の多い寄生虫です。

しかし、少ない症例の中からわかっていることもあります。

では、芽殖孤虫とは一体どのような寄生虫なのでしょうか?

芽殖孤虫の特徴

芽殖孤虫は「がしょくこちゅう」と読み、条虫の一種です。

条虫とは、扁形動物門の条虫網に属している寄生虫の総称で、成虫が真田紐に似ていることからサナダ虫と呼ばれる寄生虫です。

つまり、芽殖孤虫はサナダ虫の仲間です。

見た目は白い糸くずのようであり、幼虫のうちに分裂して増殖する特徴を持っています。

また、皮膚や臓器などのいろいろな場所に侵入して増殖し、致死の危険性がある感染症を引き起こします。

芽殖孤虫の症状

芽殖孤虫は体のいろいろな場所に侵入します。

その侵入された場所によって、引き起こされる症状は異なります。

芽殖孤虫の症状で典型的なものは皮膚の異常です。

ただし、皮膚から肺・脳・腹部などのいろいろな場所に向かって侵入が進むことで、他にもいろいろな症状が引き起こされます。

また、発症するまでの期間が長いという特徴もあり、症状が確認できるまでに7年ほどかかることが多いです。

中には、23年も経ってから症状が確認できたこともあるようです。

発症までに時間がかかり、発症時期の特定が難しくなることも、感染の原因を見つけにくくする要因となっています。

芽殖孤虫はどこにいる?

症例は日本・タイ・中国・アメリカ・パラグアイなど、世界で確認されています。

しかし、芽殖孤虫がどこにいるのか正確には判明していません。

そのため、どこで、何をすれば感染するのかは不明となっています。

ただし、症例数18件中6件と一番多く、世界で最初の症例が出たのは日本です。

治療法はあるのか?

芽殖孤虫には駆虫薬がほぼ有効ではないと言われていて、基本的には寄生した芽殖孤虫を外科手術によって取り除く治療が行われます。

しかし、寄生が全身に及んだり、侵入した場所によっては手術で取り除くことが難しいです。

そのため、感染が進むと予後不良となる場合が多いようです。

芽殖孤虫は謎だらけの寄生虫

芽殖孤虫は症例数が少なく、わかっていないことが多い寄生虫です。

では、具体的に芽殖孤虫のどのようなことがわからないままとなっているのでしょうか?

成虫がいない?

芽殖孤虫は幼虫のうちに分裂して増殖するので、幼虫の状態でしか見つかっておらず、成虫の姿が不明です。

そもそも有性生殖の能力を持っていない可能性が研究によって判明しています。

そのため、成虫にならない寄生虫説もあるようです。

症例が少ない?

芽殖孤虫の最初の症例は1904年で、その後に確認された世界での症例は18件です。

そのため、100年以上も経過して、症例数がわずかしかないため、情報が少なすぎて研究が進まない状態となっています。

また、発症までの期間が長いことや、どこにいるのか不明であることなども研究を難しくしている要因となっています。

感染経路も不明?

芽殖孤虫は人以外にも猿・犬・猫などの人以外の哺乳類への感染は確認されています。

ただし、これらの動物もどこから感染したのか原因は特定されていません。

また、蛇・蛙・鶏などの生食井戸に生息するミジンコなどが感染の原因と考えられています。

しかし、これらも実証はされていません。

芽殖孤虫の正体判明に大きな進展

芽殖孤虫は「どこにいるのか?」「どうやって感染するのか?」など、いろいろな謎に包まれていました。

しかし、あることをきっかけにその謎が解明される可能性が高まりました。

では、そのきっかけとは何だったのでしょうか?

芽殖孤虫の生体が発見される

芽殖孤虫は100年以上経って、わずか18件の症例しかなく、その存在自体が幻や伝説的な扱いをされていました。

しかし、1992年にベネズエラで芽殖孤虫の生体を使った研究の論文が出ます。

その芽殖孤虫は1981年に患者から取り出したものをネズミの体内で増殖させてまた新しいネズミに移して増殖させるという方法で維持されてきたものでした。

その生体を日本の寄生虫の研究チームが譲り受け、その後は20年近く日本でも芽殖孤虫の生体が維持されることになります。

芽殖孤虫は幻の寄生虫のため、他の研究者たちもまさか日本に生体があるとは思っていませんでした。

しかし、学会をきっかけに芽殖孤虫の生体が日本にあることが他の研究者に知れ、寄生虫業界は大騒ぎとなりました。

生体の存在が知れたことで研究は進み、2021年5月には芽殖孤虫のゲノム解析に関する論文が出ました。

これまで謎だらけだった寄生虫が、急にゲノム解析まで行えるようになったことで大きな話題となりました。

研究で判明したこと

研究が進んだことによって、これまで謎だらけだった芽殖孤虫の正体が少しずつ判明してきました。

  • マンソン裂頭条虫に近い種類の独立種
  • 遺伝子数が少なくて成虫になれない
  • 悪性度の高い芽殖孤虫は機能不明のタンパク質を作っている

今後も研究が進んで、さらに謎が解明されていくことが期待されています。

今後の研究で期待されること

芽殖孤虫の治療は基本的に手術による除去が行われます。

しかし、研究で謎が解明されれば、有効な治療薬が判明する可能性があるでしょう。

また、芽殖孤虫には成虫にならなかったり、幼虫のまま分裂したりなどの不思議な特徴を持っています。

生き物として、このような不思議な進化を選んだ理由なども解明が期待されています。

芽殖孤虫の謎はこれから解明されていく

芽殖孤虫は「どこにいるのか?」「どうやって感染するのか?」など、これまで多くの謎がありました。

しかし、生体を使った研究が進み、いろいろなことがわかってきました。

研究が進めば、手術による除去以外の有効な治療法が見つかる可能性があります。

また、芽殖孤虫を研究することで、寄生虫のことがもっと詳しく判明する可能性もあるでしょう。

そのため、これからもどのような事実がわかってくるのか、期待して研究結果を待ちましょう。