座間事件は9人もの被害者が出た殺人事件です。
2017年の事件であり、犯行内容も残忍なものであったことから、記憶に残っている人もいるでしょう。
しかし、事件当時は報道がよくされていたものの、徐々にその報道は数を減らしていきました。
そのため、事件の詳しい内容を知らない人もいるようです。
では、座間事件とは一体どのような事件だったのでしょうか?
目次
座間事件の経緯は?
座間事件は9人もの被害者が出た殺人事件で、その犯行内容も残忍なものでした。
では、その座間事件はどのような流れで起こったのでしょうか?
事件現場となったアパートへの引越し
座間事件の現場となったのは神奈川県座間市にある木造2階建てアパートの一室です。
犯人は2017年の8月中下旬に入居しました。
契約前の内見や、契約手続きで不動産会社を訪れた際には、犯人だけでなく20代の女性も一緒だったそうです。
1人目の被害者
座間事件の最初の被害者は犯人と一緒に内見や手続きをした女性でした。
犯人はSNSで自殺願望のある被害者を見つけ、一緒に死ぬことを提案します。
しかし、犯人は自殺するつもりはなく、殺害するつもりでいました。
それは、後にアパートの入居前にノコギリなどの解体道具を準備していたり、ネットで遺体の解体方法などを調べていたことからわかっています。
女性はアパートに呼び出され、睡眠薬やお酒を飲まされて、ロープで絞殺されました。
次々と増えて行く被害者
犯人はその後、次々を殺人を行っていきます。
最終的に被害者の数はたった2カ月ほどで9人になりました。
犯行方法は基本的には最初の被害者と同様で、自殺願望のある女性を見つけて、アパートに呼び、ロープでの絞殺でした。
殺害時には性的暴行を行ったり、現金を奪ったりなどもしていたそうです。
また、被害者9人のうち1人は男性です。
男性の被害者は最初の被害者である女性と面識のある人物で、事件のことがバレそうになったことで、口封じとして殺害されたと言われています。
9人もの遺体
犯人は9人もの人を殺害しています。
それらの遺体は証拠隠滅のためにアパート内の浴室で解体し、ゴミ置場に捨てていました。
ただし、遺体の頭部は処分せず、アパート内で保管されていました。
進む警察の捜査
警察のもとには、行方不明となった被害者の捜索願が出されます。
6人目と7人目の被害者の捜査をしていると、携帯電話の発信記録がどちらも神奈川県座間市であることが判明します。
被害者たちが自殺願望を持っていたことや、行方不明になった時期や携帯電話の発信記録の位置などから、警察は集団自殺の可能性を検討していたそうです。
そのため、捜索範囲が犯人のアパートに近づきつつも、山などの自殺者が集まりそうな場所を主に捜索されていたようです。
逮捕のきっかけ
最後の被害者となった女性の兄は、妹が行方不明となったことで警察に捜索願を届け出ます。
捜査の結果、JR八王子駅と犯人アパートの近くの防犯カメラに犯人と被害者の姿が映っていましたが、犯人の特定はできませんでした。
一方で、被害者の兄は行方不明前後の情報を得るために、妹のSNSにログインをしました。
妹のSNSの履歴から犯人とやりとりをしていることを見つけます。
しかし、そのやりとりだけでは犯人の特定ができませんでした。
そのため、兄はSNSで妹が行方不明になったこと投稿し、妹がやりとりしていたアカウントの人物を探していることを伝えて情報提供を呼びかけます。
その投稿を見た女性ユーザーから犯人に関する情報提供がありました。
おとり捜査で犯人を確認
女性ユーザーからの情報を警察に提供すると、情報提供をした女性ユーザーにおとり捜査の協力が求められました。
そのおとり捜査で犯人を呼び出すことに成功します。
そこで「行けなくなった」と犯人に連絡し、尾行することでアパートを突き止めことができました。
室内の状況
アパートに警察が踏み込むと、室内からは9人の頭部やバラバラに解体されて腐敗した遺体、骨などが発見されました。
また、行方不明となっている被害者たちのクレジットカーどや靴やカバン、解体で使った道具なども発見されています。
遺体はクラーボックスや大きな収納箱などに保管されていて、猫のトイレ用の砂が被せられていました。
しかし、それでも腐敗のニオイは消えず、室内は異臭が漂っていたそうです。
逮捕された犯人のその後
犯人は逮捕され、裁判を受けることになります。
しかし、あまりにも被害者の数が多いことから、事件は2017年でしたが初公判は2020年になりました。
裁判の結果は死刑となりました。
死刑判決が出れば控訴される場合がほとんどですが、犯人に控訴の意思はありませんでした。
弁護士が判決が不服として控訴の手続きを進めていましたが、犯人がその控訴を取り下げています。
控訴されないまま、控訴期限が過ぎたことで2021年に死刑は確定しました。
犯人はどのような人物だったのか?
犯人はわずか2カ月ほどで9人もの人を殺害しました。
また、それらの遺体を解体までしています。
このような狂気的な犯人は、一体どのような人物だったのでしょうか?
殺人犯としての特徴を複数持っていた
大量殺人の犯人は自分の命に執着がない場合があり、事件を起こした後に自殺することが多いと言われています。
座間事件の犯人も、第一審の判決を受けて控訴せずに死刑を受け入れています。
犯人の意図は不明ですが、自分の命に執着していない可能性はあるでしょう。
また、連続殺人の犯人は強い攻撃性があり、残忍な殺害方法を用いる場合があります。
座間事件の犯人は、遺体を解体までしていました。
そのため、大量殺人と連続殺人の両方の特徴を座間事件の犯人は持っていたと考えられています。
遺体をコレクションしていた?
遺体の一部や被害者の持ち物を保存することは逮捕のリスクを高めることになります。
しかし、殺人犯の中にはそれらをコレクションのように保存する場合もあるようです。
犯人も遺体を解体して捨てることで証拠隠滅をしていましたが、頭部はクーラーボックスなどで保存されていました。
ただし、座間事件の犯人は頭部や解体道具などを捨てなかった理由として、事件の発覚を恐れて捨てなかったことを供述しているそうです。
座間事件で囁かれる2つの噂
大きな事件には噂がつきものです。
座間事件も例外ではなく、いくつかの噂が流れています。
それらは都市伝説的なものではありますが、どのような噂があるのか確認してみましょう。
報道が少ない
座間事件は2カ月で9人もの被害者が出ていている大きな事件だったので、発覚当時はよく報道が流れていました。
しかし、世間の注目を大きく集める事件だったにもかかわらず、徐々に報道の数は減っていきました。
中には、事件があったことは知っていたものの、犯人が死刑判決を受けたことを知らない人もいたでしょう。
「これだけ大きな事件がしっかり報道されないのはおかしい」と感じていた人もいるようです。
しかし、事件の内容は遺体が解体されていたことや、頭部は室内にあるなどの衝撃的なものでした。
そのため、報道で流すには内容が過激すぎることで、その数が徐々に少なくなっていったとも言われています。
事件には黒幕がいる
座間事件は徐々に報道の数が減っていきました。
その理由として、「黒幕がいて、報道に圧力をかけているのでは?」と考える人もいるようです。
また、その黒幕は臓器売買をする組織で、犯人は組織の指示に従っていた噂されることもあるようです。
臓器売買が目的であれば、遺体を解体する理由となります。
また、第一審での死刑判決を控訴しない理由も、「もう殺人をやめたかった」「死によって組織から解放されたい」などと考えることができます。
ただし、映画やドラマであれば綺麗なストーリーとして繋がりますが、これらは噂であり、証拠や根拠はありません。
座間事件は被害者が多くて恐ろしい事件だった
座間事件はわずか2カ月の間に9人もの被害者が出た殺人事件です。
その事件では、臓器売買が目的であったり、黒幕が報道に圧力をかけていたなどの噂があります。
しかし、これは根拠や証拠は特にありません。
そのため、まずは噂ではなく、9人の命が奪われた事実に目を向けましょう。
このような凶悪な事件が再び起こらないことを祈るばかりです。