近年、警察の不祥事に関する報道が注目されていますが、警察には高い道徳心が要求され、さらに国民の税金を使用しているだけに反感もかなり大きいようです。
犯罪を取り締まるはずの警察が、自ら犯罪を犯すことで国民の信頼を失い治安悪化の引き金になってしまうことも。
そんな警察の不祥事について、近年多発している驚愕の出来事を紹介します!
国内には不祥事が多いといわれている県警もあり、歴史的な記録に残る不祥事も残っていました。
さらに、警察内部の不透明さが問題視されているように、過去には不祥事の隠ぺいを図っていたこともあるようです。
それでは、気になる警察不祥事をランキング形式で見ていきましょう。
目次
【2024最新】警察の不祥事ランキング6選!
近年、警察に対する注目が高まる中、近年に発生した驚愕の不祥事を厳選して紹介します。
警察組織内での問題行動や違法行為に関する事件を取り上げ、社会的な議論を呼んでいる事例を6選ピックアップしました。
ミイラ取りがミイラになる、といった事例が後を絶たないようです。
不祥事1位:飲酒後帰宅途中の警官が駅のホームで3人を殴る
兵庫県の阪急宝塚駅のホームで発生した暴行事件に守口署の巡査長が関与し、その後懲戒処分を受けました。
事件当日の午前0時5分頃、巡査長は兵庫県宝塚市にある駅で、運転士や職員3人に対し暴行を働き、軽傷を負わせています。
この巡査長はその後、依願退職を申し出ています。
事件当時、巡査長は大阪市北区の居酒屋など飲酒し、帰宅途中だったようです。
不祥事2位:覚醒剤使用疑いで静岡県警の警部補を逮捕
静岡県警は、覚醒剤取締法違反・使用の疑いで、静岡県函南町に所属する飯塚雅浩容疑者44歳を逮捕したことを発表しています。
逮捕は7月30日に行われ、県警によれば飯塚雅浩容疑者は地域課の所属で、地域課長に電話で自身の使用を申し出たとされています。
逮捕後も容疑を認めており、「覚醒剤を使ったことは間違いありません」と供述しています。
県警は、覚醒剤の入手経路などを調査しています。
不祥事3位:わいせつ疑いで神奈川県警の警察官を逮捕
東京都内のホテルで、17歳女子高生に対しわいせつな行為をしたとして、神奈川県警警官の20代の男性が警視庁によって逮捕されました。
逮捕は都青少年健全育成条例違反の疑いです。
この情報は捜査関係者への取材で明らかになっています。
不祥事4位:白バイ隊員が交通違反取り締まり中に現金17万円入りバッグを盗む
静岡県警交通機動隊に所属する巡査部長が、浜松市内の駐車場に停められていた車から、現金が詰まったバッグを盗んだ疑いで逮捕されています。
巡査部長は白バイに乗り、交通違反の取り締まり中に窃盗行為を行ったとされています。
逮捕されたのは、静岡県警交通機動隊に所属する巡査部長の41歳男性です。
7月19日の午後1時頃、浜松市中区佐鳴台にある店舗の駐車場に駐車されていた車の中から、現金17万円や携帯電話などが入ったバッグ1個を盗んだ疑いがかけられています。
被害者は80歳男性で、バッグが紛失していることに気づき、翌日になって警察に届け出たことで、事件が明らかになりました。
不祥事5位:巡査部長がスーパーで実弾を紛失
兵庫県警察本部の警察官が、西宮市内のスーパーで支払いの際、拳銃の弾を入れていた袋を落としていたことが明らかになりました。
この弾が入った袋はすぐに店員によって発見され、店内で保管されていました。
兵庫県警察本部によれば、西宮警察署地域第2課に所属する49歳の男性巡査部長がスーパーで支払いのため財布を取り出す際に、拳銃の弾が複数入った袋を誤って落としていました。
翌日の朝、勤務を終えた巡査部長が拳銃を保管場所に戻す際に、弾が無い事に気づき、スーパーに問い合わせた結果、拾得物として店内で保管されていたことが判明しました。
拳銃を持ち出す際にはその場で弾を込める必要があるとされていますが、「弾は入れたつもりだった」と説明しています。
紛失した実弾は全て回収されているようです。
不祥事6位:大牟田県警が大麻栽培・所持
福岡県警では相次いで違法薬物不法所持で逮捕者が出ています。
2023年12月に開かれた記者会見では、福岡県大牟田警察署の樺島孝宜が、6月に自宅で大麻を栽培し大麻を含んだ乾燥植物を所持していたことが判明しました。
これは他の事件から、樺島孝宜の名前が捜査上に浮かんだという事です。
樺島孝宜は、家宅捜索を受け薬物であると断定された後も勤務していたことが問題になりました。
しかし不祥事はこれだけではありません。
実は、樺島孝宜と同じ会計年度任用職員の加藤大喜は、これまで2度も覚醒剤取締法違反で逮捕されていたのです。
警察内部で薬物所持が横行していることに、国民の不信感が一層高まったことは明確でしょう。
警察最大の不祥事って何?有名な不祥事についてご紹介!
警察組織の歴史において、有名な不祥事が幾度となく発生してきました。
その中でも警察最大の不祥事とされる事件は、その影響や衝撃から社会的にも注目を集めています。
警察の歴史でも有名な不祥事を紹介します。
警察最大の不祥事①稲葉事件
「稲葉事件」は、警察官である稲葉圭昭による覚醒剤取締法違反で警察最大の不祥事に発展した事件です。
2002年、稲葉圭昭の覚醒剤所持が明らかになったきっかけは、他の人物の出頭によるものでした。
この人物は自身の覚醒剤使用を告白し、一緒に覚醒剤を所持していた大量所持者の北海道警察、生活安全特別捜査隊班長であり、過去に大量の拳銃を押収した経歴を持つ稲葉圭昭でした。
稲葉圭昭はこの人物から600万円の融資を断ったことから告発へとつながったようです。
事件が発覚し、稲葉圭昭は覚醒剤取締法違反で逮捕され、その後の捜査で、稲葉圭昭の自宅等からは大量の覚醒剤とロシア製の拳銃が見つかり、覚醒剤の使用だけでなく、拳銃の密売にも関与していたことが明らかになりました。
この事件が「稲葉事件」として知られており、北海道警察組織全体に大きな影響を及ぼす結果となりました。
警察の四大不祥事②桶川ストーカー殺人事件
1999年10月26日、埼玉県桶川市のJR桶川駅前で、当時大学2年生だった猪野詩織さん21歳が刃物で命を奪われた事件です。
猪野詩織さんは以前交際していた男性や男性の兄達から執拗なストーカー被害に苦しんでおり、その被害が深刻化されていたようです。
1999年12月に男性の兄弟が殺人などの容疑で逮捕されましたが、男性本人は指名手配された後、北海道で自殺していることが発見されています。
猪野さんはストーカー被害に対し、県警上尾署に相談されていましたが、署員達が告訴を隠蔽するために証言書を改ざんしていたことが明らかになりました。
この事で署員3人が懲戒免職処分を受ける事態となり、大きな不祥事となりました。
元職員3人は虚偽有印公文書作成罪などで告発され、有罪判決を受けています。
警察の四大不祥事②神奈川県警覚醒剤使用警官隠蔽事件
1966年、神奈川県警察の警部補が覚醒剤を使用した事件が発生、その後に県警トップがその事件を隠蔽した事件です。
この事件は組織犯罪の一環とされ、1999年に事件が明るみになり、関与した9人が書類送検され、さらに当時の警察本部長を含む5人が有罪とされています。
この有罪判決は、都道府県警察を統括する警察本部長が受けた初めてのものであり、戦後最悪の警察の不祥事と言われています。
警察の四大不祥事③新潟少女監禁事件
1990年に発生した新潟県三条市の少女行方不明事件において、虚偽の発表と不備な対応が明らかにされています。
少女が発見・保護された際の状況について、捜査1課長が誤った情報を記者会見で発表しました。
後に保健所所長が真実と異なることを指摘し注目される事になります。
また犯人と関連のある前科が捜査に反映されておらず、事件の長期化を招いた事も問題視されていました。
県警本部長と警察庁の局長は、事件発覚当日の行動が批判され、局長が局内で本部長に帰庁を促す場面も見られましたが、結果的には虚偽発表に関与した部長らに処分が下され、本部長と局長も依願退職となっています。
警察の四大不祥事④石橋事件栃木リンチ殺人事件
栃木リンチ殺人事件は1999年12月4日に栃木県で発覚した複数少年らによる拉致・監禁・暴行・恐喝・殺人・死体遺棄事件です。
加害者の少年たちが無抵抗の被害者を連れまわし、暴行を加えながら多額の金銭を奪っています。
被害者の家族が警察に相談していたにも関わらず、栃木県警察は捜査依頼を9回も断り続け、最終的に被害者を殺害する凶悪で凄惨な事件が発生しています。
この事件は、警察の不手際が明らかにされ、警察に対する不信感を一部の人に抱かせてしまうきっかけとなりました。
警察の不祥事揉み消しランキングTOP5!
警察の不祥事は、社会的な信頼を揺るがす重大な問題となっています。
その中でも、過去に発覚した不祥事の中でも特に深刻な「警察の不祥事揉み消しランキングTOP5!」を紹介します。
これらの事件は、捜査の怠惰や情報隠蔽など、警察機関の信頼性を大きく揺さぶる出来事として、多くの人が衝撃を受けました。
揉み消し5位:「あかん 映像消すわ」パトカー違反のもみ消し
大阪淀川警察署に勤務する2人の警察官が、パトカーで一方通行の道を逆走し、交通違反をしたにも関わらず、違反の証拠になる車載カメラの映像を消去して隠蔽したとして処分されました。
処分を受けたのは41歳の男性警部補と26歳の男性巡査長です。
警察によると、2人大阪の淀川区でパトカーで一方通行を逆走した際、別の警察官が目撃しており、発覚しました。
2人は車載カメラのデータを消去しようと試みましたが、その際の音声データが別の機器に残っていました。
警部補が「あかん、映像消すわ」と話している音声や、巡査長が「わかりました」と答える音声が記録されていました。
警察はこの事件に対し、警部補には警務部長から訓戒処分を、巡査長は本部長から注意処分が行われているようです。
2人はいずれも自身の行動を認めており、警部補は「私の行動が愚かだった」と謝罪されています。
揉み消し4位:交通違反の見逃しを依頼
山形県警は、交通違反の取り締まりを無視するように同僚の警察署員に頼んだとして、40代の男性警部を犯人隠避教唆と無免許運転の疑いで書類送検しています。
警部は停職6ヵ月の処分を受け、自発的に退職されています。
同じく違反隠しに関与した30代と40代の警部補、30代の巡査長の計3人も書類送検されており、警部補2人は減給処分、巡査長は訓戒処分を受けました。
事件の経緯は、2019年6月に警部が公用車で交通違反を犯し、同僚に対して違反処理を回避するように要請しており、これに応じた同僚2人が違反を見逃したようです。
また、別の日には警部が私用車で別の違反を犯し、そのまま逃走しました。
後に首都圏で発見されています。
警部は2つの違反を認め、借金がある事も判明し、違反を見逃した3人は「上司の頼みを断れなかった」と話しているようです。
揉み消し3位:北海道警裏金事件
北海道警裏金事件は2003年11月に北海道警察旭川中央警察署が不正処理を行っていたことが明らかになり、後に関係幹部が大量処分となった事件です。
事件の特徴は、捜査協力者が関与し、その費用を本部に請求しており、軽視以上の幹部が私的に流用されました。
さらに偽領収書が作成され、協力者の名前を無断で使用した個人も存在し、慰謝料訴訟において勝訴しています。
裏金の主な担当者は、本部次官や管理官、そして署では次長や副所長であり、彼ら自身もその資金を受け取っていました。
2003年、警察本部長は不正な経理の事実を否定しましたが、高橋はるみ知事はこの立場を支持しました。
しかし、市民オンブズマンやメディアからは批判が寄せられ、2004年になって追及が本格化したのです。
元本部長たちが告発を行い、道警内部調査は異なる立場が浮き彫りとなりました。
署長は裏金問題を理由に自殺され、遺書には自身の裏金関与が告白されていたようです。
また、北見方面本部でも同様の疑惑が浮上し、2004年12月になって内部処分が発表され、この処分には3235人が含まれ懲戒処分が98人、減給が86人、戒告が11人、内規処分が本部長ら137人となっています。
さらに、2750人が口頭厳重注意や口頭注意を受け、最も厳しい処分は元北見方面本部警備課長の警視で、1ヵ月の停職処分となったようです。
この事件の裏金総額は2億5600万円であり、2004年12月に北海道に返還されています。
揉み消し2位:高知白バイ衝突死事故
高知白バイ衝突死事故は2006年3月3日に高知県吾川郡春野町弘岡中で発生した白バイ警察官の死亡事故で冤罪疑惑がある事で知られています。
2006年3月3日、高知県吾川郡春野町弘岡中にあるレストランの駐車場を出発したスクールバスが、道路左側から国道56号の交差点に向けて右折横断しようとした際に、高知県警察交通機動隊の巡査長が運転する白バイと衝突し、当時26歳の巡査長は胸部大動脈破裂により亡くなりました。
スクールバスに乗っていた運転手・教員・生徒にケガはなかったようです。
事故の原因として、スクールバスの運転手が安全確認を怠り、進路に進入したとされ、逮捕・起訴されました。
しかし、運転手は無実であり、バスは停止中だったと主張し無罪を求めていました。
弁護士と交通事故鑑定人による検証実験や目撃者の証言により、警察や検察の主張に疑念が生まれ、メディアも白バイの高速訓練を指摘し、事故は自己負担の可能性があると報じました。
最終的には運転手の上告は棄却され、禁固1年4ヵ月の刑が確定しています。
揉み消し1位:神奈川県警覚醒剤使用警官隠蔽事件
神奈川県警覚醒剤使用警官隠蔽事件は、1996年に神奈川県警察の警部補が覚醒剤を使用した事件を県警トップが隠蔽した事件です。
1996年9月頃に神奈川県警察本部警備部外事課の警部補は、飲食店で出会った女性と関係を持ち、覚醒剤の使用を始めました。12月12日、薬物使用の妄想に取りつかれた警部補は課の当直に電話し、薬物の使用を自供しました。
その後、県警本部長の意向で現職警察官の覚醒剤使用を隠蔽することを決定され、警部補を横浜市内のホテルに軟禁し、尿検査が陽性反応を示さなくなるまで待ち、警部補は不倫の理由で諭旨免職となりました。
しかし、1999年9月に内部告発により隠蔽事件が明らかになり、元警部補は覚醒剤取締法違反で告発され、懲役1年6ヵ月・執行猶予の判決を受けています。
警察不祥事が多い都道府県はどこ?発見した時の通報先は?
警察の不祥事は、警察組織のイメージや機能にも影響を与えます。
警察不祥事が多い都道府県はどこなのか、警察の不祥事を発見した際には、どこに通報すれば良いのでしょうか。
警察の不祥事の中で最も多い種類は何なのか、紹介します。
日本警察の不祥事が多い県警ランキング!
- 滋賀県警:湖東記念病院の冤罪事件は、元服役囚が不確定情報に基づいて逮捕・服役させられた事件で、その後も国家賠償請求訴訟が続き、県内では「日野町事件」も類似の問題を抱えているようです
- 佐賀県警:大宰府事件では被害者家族の通報にも関わらず被害者死亡という結末が起きています。
- 北海道警:交通違反レーダー捏造問題や住居侵入暴行事件など、北海道警は多くの不祥事に関わっており、警察の信頼に影響を及ぼしています。
警察の不祥事は実は「異性関係」がダントツ多い?!
警察官の不祥事には窃盗や暴行、飲酒運転など様々なケースが見られますが最も多い不祥事は異性関係に関するもののようです。
2019年から2021年までに報道された警察官の不祥事は約300件あり、そのうちの40%が異性関係によるものでした。
不倫やセクハラ、ストーカーなど警察官としての倫理感や職務規律に反する行為が多く見られ、これらの不祥事は警察官の信頼やイメージを損なうだけではなく、市民の安全や秩序にも影響を与える可能性があると考えられます。
警察の不祥事を発見したときの通報先は?
警察官の不祥事は、市民の安全や信頼に大きな影響を与えます。
もし、警察官が法律や規律に反する行為をしているのを目撃したり、知った時どこに通報すれば良いのか疑問に思います。
国家公安委員会では、警察官の不祥事に関する情報や意見を受け付けており、通報者の氏名や連絡先は必要ありませんが、具体的な事実や証拠があると調査がスムーズに進むようです。
通報方法として、電話や郵送、ファックス、インターネットからの受付があり、国家公安委員会のホームページには通報先の詳細や注意事項が記載されています。
もし、何か不審な事を見つけた時は国家公安委員会に通報しましょう。
警察官の不祥事について
警察官が法律や規律に反する行為を起こすことは、市民の安全や信頼に影響を与えるだけでなく、警察組織の問題も浮き彫りになります。
今回紹介した警察の不祥事の他にも多くの不祥事が報道されています。
警察の不祥事を見つけてしまったり知ってしまった時は、国家公安委員会に通報することで、市民の目や声で防ぐ事が出来るかもしれません。