2018年に起きた滋賀県母親事件のことはご存知でしょうか。
容疑者は桐生のぞみ(当時31歳)で、母親を殺害したのには彼女を滋賀医科大学の医学部に入れるための母親のスパルタ教育が原因だったそうです。
常識的に考えられない出来事が起きていたので、父親など周りが止めなかったのか疑問に感じる方は多いでしょう。
また、二度とこのような教育虐待が起こらないためにも中学や高校時代、そして浪人時代に彼女がどのように過ごしてきたかや事件の判決についてお伝えしていきます。
目次
桐生のぞみが起こした滋賀県母親バラバラ殺人事件の概要
桐生のぞみが起こした事件とはいったいどのようなものだったのでしょうか。
自分の母親の遺体をバラバラにするという行為は、彼女の相当な殺意や計画性があったように感じる方は多いかもしれません。
今までも両親を殺害する子どもの事件はありましたが、衝撃的な内容や子どもの年齢が低いほどメディアで大きく取り上げられてきました。
その多くが両親とは関係が上手くいかず、確執があったケースがほとんどだったそうです。
今回も母親との特殊な関係性が原因のようなのでここから詳細を述べていきます。
滋賀県母親事件の詳細
滋賀県母親事件は2018年1月、彼女の母親、桐生しのぶ(当時58歳)が滋賀県内の河川敷でバラバラになった状態で発見されました。
容疑者は娘の桐生のぞみで、夜中に刃物を母親の首に突き刺しそのまま複数回刺して殺害したそうです。
その後事前に購入していたノコギリで遺体を切断しました。
驚くことに死体があるのにも関わらず、そのままドラマを見て就寝。
後に遺体を燃えるゴミに出し、河川敷にも遺棄しました。
事件の切っ掛けは母親の教育虐待が原因だった?!
桐生のぞみの母親である桐生しのぶの教育虐待の原因はいったいなぜ起きたのでしょうか。
以下に数点まとめてみましたのでご覧ください。
- 母親が工業高校卒で学歴コンプレックスがあった
- 母親の再婚した父親が歯医者だったため医者に憧れがあった
母親自身が学歴にコンプレックスを持っており、叶えることのできなかった夢を娘に託したかったようです。
彼女自身もブラッグジャックを読んで一時期、医者になるのに憧れていましたが高校での成績が追いつかず夢は薄れていきました。
医学部9浪や助産師試験不合格!母親の執拗なまでの叱責で殺害を決意!?
医学部に入るのには苦労する学生たちが多く、浪人する方も少なくありません。
しかし、彼女は滋賀医科大学の医学部になんと9浪もして入学しています。
さらに医学部の中でも看護学科に合格しており、偏差値は53と医者になるには到底足りない結果でした。
母親殺害後Twitterを更新!意味深な発言が話題に?
夜中に母親のマッサージを終え、眠っていると確認した後に包丁を首に刺して殺害した桐生のぞみ。
その直後ツイッターに投稿していたことが後に判明しました。
#モンスターを倒した #滋賀医科大学生母親殺害事件
モンスターを倒したこれで一安心だ。久しぶりにこのツイートを見た。
教育虐待で親を殺して、拘置所の方が快適だと言う桐生のぞみさんが何度見ても悲しいなぁ。殺人は絶対にしてはいけないけど、親子関係について考えさせられるなぁ。
— 宮脇舞 (@miyawakimai) February 28, 2023
ツイートは「モンスターを倒した。これで一安心だ。」という内容でした。
母親という名のモンスターがいる中での生き地獄を味わっていたのが分かる方も多いのではないでしょうか。
桐生のぞみの生い立ちについて4選がヤバい?
桐生のぞみの殺害経緯などが分かったところで、彼女はどのような生い立ちだったのでしょうか。
母親殺害後に、普通にドラマを見たりツイッターを更新したりと通常の思考回路では考えられない行動に出ています。
おそらく彼女の生い立ちが壮絶だったのを意味しているのでしょう。
ここからは4つの項目に分けて彼女の生い立ちを解説していきます。
生い立ち①母親の教育方針から医学部を目指すことに
彼女の意思に反して、母親は滋賀県立大学医学部を目指すことを強要されていました。
母親は学歴コンプレックスがあり、母親の父親が医者であったように自慢の娘も仕立て上げたかったそうです。
しかし、桐生のぞみが受けていたのは過剰な教育虐待といわれるものでした。
成績が落ちれば太ももに熱湯をかけられることも。
そして一晩中、「お前はダメなやつ!ブス!母親にはむかうな!」などと罵られていました。
このような生活が日常にあり、桐生のぞみはテストのカンニングをしたりバスの乗車券を偽造したりと非行に走るようになりました。
生い立ち②医学部受験に失敗!9年浪人している
日常的な教育虐待が続き、桐生のぞみの成績が上がるわけはなく彼女はなんと9浪して医学部に合格しました。
けれど、合格したのは医学部の看護学科であり、母親が望んでいた学部ではありませんでした。
浪人中に母親に無断でケータイを持っていたのが見つかり、ケータイを破壊された挙句に土下座を何度も庭でさせられたそうです。
当時彼女は20代でありほぼ全員がケータイを持ち自由に遊んだり仕事をしたり学生生活を満喫しているなか、彼女は監獄に入れられているような生活をしていました。
生い立ち③浪人後助産師へなるように強要される
9浪後に看護学科に受かり、看護師を目指していた桐生のぞみですが母親に医者に近い助産師になるよう強要されます。
助産師が医者に近いという発想がおかしいと感じる方は多いのではないでしょうか。
彼女の中では母親に従うしか術がなく、助産師の試験を受けました。
しかし、結果は不合格。
それまで母親はまだ落ち着いていましたが、この出来事をきっかけに再びモンスターに豹変したそうです。
そして滋賀県母親事件という悲惨な事件に至ったといわれています。
生い立ち④看護師になるも母親からの執拗なまでの罵倒も?
大学で看護師の勉強をするうちに、彼女は看護師に興味を持ち目指し始めます。
しかし、母親はもともと彼女を看護師にさせる目的はなく、助産師過程に変えて助産師試験を受けるのを条件にして入学させていました。
ここでも彼女の夢は母親によって奪われたといえるでしょう。
桐生のぞみの家族構成と学歴について調査
ここまで桐生のぞみと母親との関係についてお伝えしてきましたが、父親の存在がなく不思議に感じた方は多いのではないでしょうか。
実は父親は今でも健在していますが、一緒には暮らしておらず彼女は母子家庭の状態だったようです。
父親がいればこのような教育虐待を防げたかもしれません。
ここからは彼女の家族構成や学歴についてお話ししていきます。
父親とは幼い頃から別居していた!
先ほど父親とは一緒に暮らしていないと書きましたが、離婚していたわけではないそうです。
父親はメンテナンス関係の仕事をしており1日中働いていました。
そのため都合上社員寮に入り、桐生のぞみとは小学校高学年ごろと離れてしまいました。
別居中の父親と連絡を取ることも?関係は良好だった?!
父親と別居中に連絡を取っていたかどうかは定かではありません。
というのもケータイのメッセージや通話記録など連絡自体、母親に管理されておりそのような中で母親が父親への連絡を許すのでしょうか。
ただ、母親殺害後に父親は何度も桐生のぞみに面会するため足を運んでいます。
「なぜ会いに来てくれるのか」と彼女が聞くと「大切な家族だから」と答えたそうです。
父親はまともな人間で、大きな罪を犯した娘でも気にかけてくれる存在だといえるでしょう。
桐生のぞみの学歴について
9浪もして滋賀医科大学に入学した彼女ですが、高校まではどこの学校に通っていたのでしょうか。
父親とは小学校高学年に離れたため、そこから母親の教育虐待が起こったとも考えられます。
ここからは桐生のぞみの学歴についてお伝えします。
出身高校について
彼女の出身高校は明らかになっていませんが、母親の思惑通りだと滋賀県の公立高校だと推測されます。
滋賀県立膳所高校や滋賀県立守山高校などの名前がSNSで候補に挙がっているそうです。
出身大学について
先述しましたが、彼女の出身大学は滋賀県立医科大学の医学部看護学科です。
母親からの命令で9浪させられたのち、ようやく合格しました。
親戚には現役で医学部に受かったとウソをつくように命じられていたそうです。
桐生のぞみの現在とは?裁判の判決や母親殺害の心境を告白!?
母親殺害という大きな罪を犯した桐生のぞみですが、教育虐待という名の犯罪に人生を奪われたため情状酌量が大きいのではないかと考える方も多いでしょう。
事件後には桐生のぞみを擁護する声が多数よせられていました。
そもそも自分の思い通りに事が運ばないからって、娘が30過ぎてもガン詰めする母親なんて殺されても誰も同情なんてしねーからな。
裁判長ですら娘に同情したくらいだぞ、桐生のぞみの事件は。
人間は極限状態になったら何をしでかすか分からない好例やで、アレ。
— 黒崎吏虎🐴風真隊隊士・ルイ友・白銀聖騎士団団員、時々助手くん (@kuroriko5097) May 15, 2023
実際にSNSではこの事件が起きた後、「教育虐待」という言葉がトレンドに上がるほど注目され、特異な事件だったようです。
桐生のぞみに懲役10年の判決が!現在も服役している!
滋賀県母親殺害事件の判決は一審では犯行を認めず、懲役15年の判決が下りました。
その後は犯行を認め、彼女の家庭環境や母親からの極度の干渉など同情の余地があると判断され懲役10年と大幅に減刑されました。
2021年に判決が下ったため、2024年現在でも彼女は服役しているでしょう。
母親殺害の心境を告白!?殺害に後悔が芽生えている?
懲役10年の判決が下ったあと、産経新聞の記事によると彼女は母親殺害を悔やんでいるそうです。
服役中の雑居房で母親である人たちと話す機会がありました。
そこで「自分の母がどのように自分のことを考えていたか、母親の苦しみや焦りを理解してもよかった」と彼女自身、母親の気持ちを振り返ったようです。
桐生のぞみは2024年現在も服役中!母親の異常な束縛・干渉により殺害!判決は懲役10年!
滋賀県母親事件の犯人である桐生のぞみについて調査してきました。
その背景には母親の異常なまでの娘に対する教育虐待がありました。
そのため、父親不在のなか彼女は高校卒業後、9浪もさせられて滋賀県立医科大学の医学部に入学。
しかし、母親の望んでいない看護師になりたいといった彼女を罵倒し、鉄パイプで殴るという日々を過ごしていました。
独房のような家庭の中であるため、この事件が起こらなければ誰も彼女のSOSに気づくことのなかったことでしょう。
事件の風化を防ぐためにもSNSなどで伝え続けていくことが大切ではないでしょうか。