少年誘拐ホルマリン事件は、日本で起こったとは思えないような猟奇的な事件です。
犯人と被害者が有名人の子どもであったことも事件を有名にした要因にもなっています。
では、その少年誘拐ホルマリン事件とは、どのような事件だったのでしょうか?
また、事件にはいろいろな噂や謎もあるようです。
それらの噂や謎には、どのようなものがあるのでしょうか?
目次
少年誘拐ホルマリン事件の経緯
少年誘拐ホルマリン事件は昭和を代表する猟奇的な事件として有名です。
では、その少年誘拐ホルマリン事件は、どのような流れで起こったのでしょうか?
※犯人は逮捕され、すでに刑期を終えられています。また、ご存命の可能性があります。近年では忘れられる権利の重要性が高まっているため、犯人の実名は記載を避け、本記事は事件内容を中心にしています。
少年の誘拐
昭和32年、被害者となった少年は近所の銭湯に行ったまま行方不明となりました。
その少年は12歳で、プロレスラー・清美川梅之さんの息子でした。
父親が有名人であったことから、スキャンダルを避けるために、すぐには警察に連絡しなかったそうです。
ただし、事件当時の清美川梅之さんは離婚をしていて、少年は母親に引き取られていました。
また、清美川梅之さんはプロレスラーの仕事で海外遠征中だったそうです。
犯人からの手紙と要求
少年が行方不明になってから2日後、母親に身代金を要求する手紙が届きます。
手紙によって誘拐事件と明確になったこともあり、母親は警察に通報をしました。
手紙には15万円を鶴ヶ島駅に持ってくるように書かれていました。
警察の指示で母親は駅にお金を持って行きます。
身代金の受け渡しの際に犯人を捕まえる作戦でしたが、犯人は現場には現れませんでした。
また、周囲で犯人らしき人物の目撃証言は得られたものの、犯人の特定までは至りませんでした。
精神病院からの通報と逮捕
身代金の手紙以降は犯人からの連絡がなかったため、捜査は行き詰ってしまいました。
しかし、精神病院からの電話で状況が一変します。
病院からの電話で、患者に不審な人物がいて、自宅にホルマリン漬けにした遺体があるという情報が伝えられました。
警察がその不審な人物の自宅を捜査したところ、バラバラにされてホルマリン漬けにされた少年の遺体が発見され、犯人は逮捕されます。
犯人は26歳の男性で、日本棋院に所属する囲碁棋士・林有太郎の長男でした。
犯人はどのような人物だったのか?
犯人は被害者の少年の遺体をバラバラにしてホルマリン漬けにしていました。
そのような猟奇的な行動を取る犯人は、一体どのような人物だったのでしょうか?
職場では真面目な印象
犯人は大学を卒業後、図書館の臨時職員として働いていました。
職場では真面目で礼儀正しい印象を持たれていたようです。
そのため、事件が発覚すると職場には大きな衝撃が走ったことでしょう。
ただし、近所の人たちからは少年につきまとったり、小動物をいじめたりなどの悪い評判や噂はあったそうです。
小児性愛障害だった?
犯人は小児性愛障害だったと言われています。
風呂屋やそろばん塾などで少年に声をかけて自宅に連れ帰り、性的な欲求を満たしていたそうです。
事件の被害者となった少年も、犯人に声をかけて自宅に連れ込んでいます。
犯人は両親を銭湯に行くように促して家から追い出し、少年と2人きりの状況を作りました。
2人きりになったところで、犯人は少年の服を脱がせようとしましたが、それを拒否されてしまいます。
犯人は拒否されたことをきっかけに少年を殴りつけて気絶させます。
その後すぐに少年は目を覚ましますが、次は玄関に叩きつけられて殺害されました。
身代金の要求をしたのは、お金が目的ではなくイタズラ心でやったと供述していたそうです。
ホルマリンを使った理由
犯人が少年をホルマリンで保存した理由は、いつまでもかわいい少年を眺めるためでした。
少年の遺体は2日がかりでバラバラにして、頭部は金魚鉢でホルマリン漬けにして保存し、床下に隠していました。
また、裏庭の地中からは少年の体の一部や遺体の解体に使用されたノコギリなどが見つかっています。
犯人は金魚鉢に入った少年をいつまでも飽きることなく見続け、「生きているときよりもかわいい」とまで思っていたそうです。
少年の頭部を床下に隠す際には、いつも「さよなら」と声をかけ、別れのたびに辛い感情を持っていたとも言われています。
事件後に押収された日記でも「探し求めていたかわいい男の子を見つけた」と書いてあり、事前に犯行計画を立てていたことも判明します。
日記には、これまでの犯行の内容や、自身の性癖などについても詳しく書かれていたそうです。
犯人の現在は?
犯人は逮捕後に精神鑑定を受けて責任能力があると判断され、裁判を受けることになります。
裁判の結果は懲役10年でした。
裁判結果が出たのは昭和33年なので、すでに出所されています。
また、事件当時は26歳だったので、現在(2022年)ご存命であれば91歳です。
事件に関する噂や謎
有名な事件には都市伝説的な噂や謎がつきものです。
少年誘拐ホルマリン事件も例外ではなく、いくつかの噂と謎が囁かれています。
では、その噂と謎にはどのようなものがあるのでしょうか?
愛猫家だった?
犯人は猫が好きで、一時期は10匹以上の猫を飼っていたそうです。
しかし、突然それらの猫たちを殺し、バラバラにしてドブなどに捨てたと言われています。
また、猫の一部を食べていたとも言われているようです。
足りない体
バラバラになった少年の遺体は警察によって回収されました。
しかし、回収された少年の遺体には足りない部位があったそうです。
犯人にとって被害者の少年は探し求めていた男の子で、飽きることなく頭部を眺め続けていました。
バラバラにしたからといって、その少年の体を処分するとは考え難いです。
また、猫を食べたという話があることや、犯人が少年愛者であったと言われています。
そのため、「もしかして足りない部位は食べたのでは?」と考える人もいるようです。
短い刑期
犯人は少年を誘拐して、殺害し、遺体をバラバラにしています。
これだけの猟奇的な殺人事件を起こしたにもかかわらず、裁判の判決は懲役10年と短いものでした。
また、犯人は控訴もしませんでした。
そのため、「実は闇が深い事件なのでは?」と考える人もいます。
少年誘拐ホルマリン事件を知っておこう
少年誘拐ホルマリン事件は昭和を代表する猟奇的な殺人事件です。
そのため、「過去にこのような悲惨な事件があった」と知っておくようにしましょう。
また、このような事件が再び起こらないことを祈りましょう。