1955年の7月2日、ニューヨーク発マイアミ行きのパンアメリカン航空914便が、突如失踪してしまうという謎の航空事故が発生しました。
事故から60年以上経過していますが、これまで様々な憶測が流れていて、現在に至るまでその真相についてはわかっていません。
一体あの時、何が起こったのでしょうか?
今回は、パンアメリカン航空914便失踪事件について詳しく解説していきます。
目次
パンアメリカン航空914便が37年後に着陸した失踪事件とは?

パンアメリカン航空914便失踪事件は、2023年現在に至るまで現在でもその詳しいことはわかっていない謎の飛行機失踪事件として現在まで語り継がれています。
実は驚くことに、この失踪事件は最初から無かったことになっていたり、事故から37年後に実はとある空港に着陸していたという情報もあったりなど、その謎は深まるばかりです。
ここからは、パンアメリカン航空914便失踪事件について解説していきましょう。
パンアメリカン航空914便失踪事件とは?

パンアメリカン航空914便失踪事件とは、1955年の7月2日にニューヨーク発マイアミ行きのパンアメリカン914便が突如レーダーから消えて失踪してしまった事件です。
消息を絶った後から懸命の捜索をしたにもかかわらず、飛行機の残骸はおろか目撃情報も一切無く、真相は闇の中になっていきました。
結局この事故は、大した証拠物も見つからないまま乗客乗員61名全員が死亡という結論で片付けられることになります。
現在でもこの事件は、謎多いミステリーとして語り継がれている航空事故です。
突然レーダーから姿を消した?

1955年の7月2日、ニューヨークからマイアミに到着する予定だったパンナム航空914便は、突如何の前触れも無くレーダーから姿を消してしまいました。
救難信号など何も無く忽然と消えてしまったので、当時のマイアミ空港の管制官達は何が起こったのかただ困惑するだけだったようです。
その後、レーダーから消えたあたりで捜索が行われましたが、結局機体は見つかりませんでした。
乗客乗員61名全員が死亡?

賢明な捜索が行われましたが、飛行機の残骸も遺体も見つかりませんでした。
捜索隊は、これ以上は何もわからないとして914便は墜落、乗員乗客61名生存者無しと結論づけられることになります。
証拠も何一つないまま捜査が終わってしまったので、遺族にとっては何とももどかしい結末になってしまいました。
パンアメリカン航空914便が37年後に着陸?

そして事故から37年が経った1992年9月9日、南米ベネズエラの首都カラカスのカラカス空港で、管制塔のレーダーに突如着陸予定の無い飛行機が出現しました。
それから、突如レーダーに映った飛行機の機体を見た瞬間、管制官達は信じられない光景を見ることになります。
何と、もうこの時代では使用されることの無い古いプロペラ機が姿を現したのです。
そしてこの時、管制官と飛行機のパイロットとはこんな謎のやりとりがされました。
管制官:こちらカラカス空港です、応答してください。
パイロット:はい、我々は今どこを飛んでますか?
管制官:現在、ベネズエラの首都カラカス空港に接近中です。目的地は?
パイロット:こちらはパンアメリカ航空914便マイアミ行きです。1955年7月2日、午前9時55分に着陸予定です。
管制官達は耳を疑いました。
カラカス空港に着陸後失踪し、レーダーから消失?

飛行機が着陸後、管制官は機長に対し、
と質問しました。
すると、機長は突然態度を一変します。
突如機長は救援隊に離れるように要請し、エンジンを再始動させそのまま許可もとらずに離陸してしまいました。
慌てて管制官はパイロットと連絡をとりますが、一切反応が無く、しかも突然レーダーから機体が消えてしまうのです。
その場にいた管制官は、全員何が起こったのかを理解することができませんでした。
「1955年」というカレンダーが滑走路に落ちていた?
飛行機が飛び去った後、実はカラカス空港の滑走路に1枚のカレンダーが落ちていました。
そこには「1955年」と書かれていたそうで、ますます飛行機の謎は深まることになります。
果たして本当に、飛行機は1955年からタイムスリップしてきたのでしょうか?
乗客は全員無事だった?
プロペラ機が空港に到着した際、「ポーン」と音が鳴ってベルト着用サインが消灯し、乗客が一斉にシートベルトを外し始めたそうです。
つまりこれは、乗客は飛行機内の中で無事に乗っていたことがわかっています。
これによって、ますます飛行機に対して謎が増したことは言うまでもありません。
パンアメリカン航空はバミューダトライアングルに入っていた?

未だに謎の多いパンアメリカン航空914便の失踪事件ですが、これまで失踪にまつわる様々な説が流れてきました。
中でも有名な説が、バミューダトライアングルに入ってタイムトラベルしたのでは?という説です。
一体これはどういうことなのでしょうか?
パンアメリカン航空の現在は?
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— Skies-of-Glory (@violetpilot1) June 30, 2023
突然姿を消してしまったパンアメリカン航空ですが、航空会社自体は経営破綻により1991年に倒産しています。
1930年に創業したパンアメリカン航空は、「パンナム」の愛称で50年近くにわたってアメリカのフラッグ・キャリアとして君臨しました。
しかし、航空自由化や高コスト体質の改善の失敗によって負債が膨らみ徐々に経営は悪化します。
資産や事業の売却などのコスト削減をしてきましたが、一度狂った歯車を元に戻すことはできませんでした。
パンアメリカン914便と同機体が日本でも使われていた?

突如姿を消してしまった914便で使用されていた機材は、アメリカのダグラス社によって開発されたダグラスDC-4という飛行機です。
1942年に初飛行をしたダグラスDC-4は、日本でも1950年に日本航空(JAL)が国内線で導入します。
ダグラスDC-4は、日本航空の国内線の主要機材として使用され、当時の航空切手にも描かれた人気のある飛行機でした。
60年代に入ると、後継機の普及により徐々に退役していきましたが、ダグラスDC-4は世界各国の航空会社で多く使用され、50年代を代表する旅客機として現在でも語り継がれています。
バミューダトライアングルに入りタイムスリップをしていたという説も!

パンアメリカン航空914便の失踪事件の説の1つとして、飛行機がバミューダトライアングルに入ってタイムトラベルをしていたという説があります。
バミューダトライアングルとは、フロリダ半島の先端とプエルトリコ、バミューダ島を三角形で結んだ海域のことです。
このバミューダトライアングルは、古くからこの上空を飛んだ飛行機や、航行中の船が突然消えるという怪事件が発生していたことでも知られています。
あまりにも事故が多いことから、「魔の三角地帯」「伝説の海域」とも呼ばれ、現在に至るまで様々な説が作られていて、超常現象マニアにとって格好のネタとなっている場所です。
パンアメリカン航空914便失踪事件は現在も謎に包まれていて、フェイクニュースの可能性も!

今回の記事では、1955年7月2日に起こったとされるパンアメリカン航空914便失踪事件について取り上げました。
この事故は、事故の概要に疑わしい部分が多く、現在までフェイクニュースの可能性も含めて謎の多い飛行機事故として密かに語り継がれています。
いつかこの事故の真相がわかる日が来てほしいですね。