神奈川県横浜市にある私立女子大学、フェリス女学院大学をご存じでしょうか。
このフェリス女学院大学、かなりウワサや口コミに幅があります。
- 超お嬢様校
- 就職先がヤバい
- レベルが落ちたためFラン
- 学生から評判が悪い、人に言うのが恥ずかしい
などなど…。
なにがホントでなにがウソなのかわからない方のために、フェリス女学院大学を徹底的に調べていきましょう。
目次
フェリス女学院大学は恥ずかしい?Fランなのか偏差値や就職先を調査!
まずはフェリス女学院大学の実情に迫ります。
恥ずかしくて人には言えない、Fランだから周りからバカにされる、就職先なんてとても選べない…。
そんなネガティブなイメージは実際はどうなのでしょうか。
偏差値や就職先などのデータを見ていきましょう。
フェリス女学院大学の学部別の偏差値
フェリス女学院大学には3つの学部があります。
そしてそれぞれの学部の偏差値は、
文学部:44 国際交流学部:42.5 音楽学部:40
となっています。
私立大学の偏差値としては全体で590校ほどの中で330位に位置しています。
お世辞にも難関私立大学とは言えませんね。
ただし女子大ということを考慮すればそう悪くもないのでまずまずの学力、と言えるのではないでしょうか。
フェリス女学院大学の学部別の倍率は?
続いては学部別の倍率です。
文学部:1.4 国際交流学部:1.2 音楽学部:1.1
このような数字となっています。
文学部の一部では倍率が2を超える学科がありますが、その他の学部や学科では目立った数字は見られません。
全体的に倍率が低くなっており、かなり入りやすい部類の大学と言えるでしょう。
「フェリス女学院大学は恥ずかしい」なんてウワサが立ったのもこのハードルの低さ故なのかもしれません。
フェリス女学院大学の就職先はすごい?!
フェリス女学院大学は就職先がすごい、というウワサですが結論から言うとこれは本当です。
まずは就職先の一例を見てみましょう。
- 富士貿易
- 伊藤忠ロジスティクス
- 日本銀行
- 三井不動産
- ジョンソン・エンド・ジョンソン
- 富士フイルムビジネスイノベーションジャパン
誰もが知る有名企業がズラリと並んでいます。
実はフェリス女学院大学は同偏差値、同レベルの大学と比べて圧倒的に就職に強いのです。
これはほかの大学にはない強みと言えるでしょう。
フェリス女学院大学の芸能人・有名人
古くから名門大学として知られていたフェリス女学院大学は、女性有名人も多数輩出しています。
ほんの一例を挙げてみても、
- 桐谷美玲…女優・キャスター
- 有賀さつき…元フジテレビアナウンサー
- 木下アリーシア…元五輪ヨット競技日本代表
- 永島トヨ…料理研究家
- 堀場幸子…衆議院議員
と各界で活躍している有名人たちの名前がズラリと並びます。
お嬢様大学、といわれるゆえんでもあるフェリス女学院大学特有の品の良さが成功する要素になっているのかもしれませんね。
フェリス女学院大学は定員割れでボーダーフリーな学部がある?
輝かしい歴史と実績を誇るフェリス女学院大学ですが、実は近年「ボーダーフリー」となっている学部がちらほらと見受けられます。
ボーダーフリーとは厳密にいえば「不合格者数が少なく、入試難易度を測定できない」状態のことを言います。
偏差値が40を切るような大学などに多く見られる状態ですが、フェリス女学院大学の場合はもう一つの理由、「定員割れ」が影響しています。
ジェンダーレスが叫ばれる現代において、女子大学の出願数自体が全体的に落ちてきているのです。
文学部の英語英米文学科、コミュニケーション学科や国際交流学部の国際交流学科などは2022年度や2023年度において定員割れが発生しているようです。
フェリス女学院大学はFランではない?日東駒専レベル?
Fランの定義というものは実は明確には存在していません。
由来もボーダーフリー(Border Free)のFであるとか、偏差値40未満の大学の総称であるなど諸説あるようです。
ただ現在では同年代学力の平均を超えている偏差値、つまり40~50前後に位置する大学はFランとは言えない、というのが大多数の認識のようです。
フェリス女学院大学の大学偏差値は43前後の推移となっており、Fランという不名誉な称号は免れているといっていいでしょう。
対して日東駒専の偏差値は平均でも55という数値です。
単純な学力で言うとフェリス女学院大学とは勝負にはならないのですが、なぜ日東駒専と引き合いに出されるのでしょうか。
その理由はネームバリューにあります。
名門フェリス女学院大学は高齢者を中心に評価が未だ高く、女性の就職実績に関しては日東駒専と対等以上となっているのです。
大学を選ぶ大きな理由としてその後の人生をある程度左右する就職というファクターは非常に重要であり、その点でフェリス女学院大学はランクが上の大学にも引けを取らない強みがあるのです。
フェリス女学院大学のランキングは?
ここではフェリス女学院大学の各分野におけるラさまざまなランキングでの位置や順位を見ていきたいと思います。
- 就職
女子大の有名企業就職率ランキングにおいてフェリス女学院大学は2018年度で全大学中5位を獲得しています。
昨年の2022年度でも第8位を獲得しているなど、安定して高いレベルでの実績を残し続けています。
- 人気
男女共学がスタンダードとなっている昨今において女子大の人気は年々下降しており、フェリス女学院大学は難関私大、国公立といった大学に純粋な人気ではやや劣っているようです。
しかし毎年女子を対象に集計されている、「憧れのお嬢様大学ランキング」に関しては1位が指定席になるほどの常連大学となっています。
- 学力
実はフェリス女学院大学は全盛期に比べて少し偏差値を落としています。
急激に凋落した、などというわけではないのですがフェリス女学院大学は頭が悪い、恥ずかしいなどとウワサが立つ原因の一つとなっているのです。
実際にフェリス女学院大学は全国女子大学78校のうちの偏差値ランキングは28位と平均は優に超えており、有名女子大として申し分ない学力を備えた大学と言えるでしょう。
フェリス女学院大学は恥ずかしくない?世間からの評判と口コミを調査!
「フェリス女学院大学はFランで恥ずかしい」、「以前よりレベルが落ちたから誰でも入れる」などフェリス女学院大学についての良くないウワサは後を絶ちません。
しかしそのウワサの大部分はイメージが独り歩きしてできたものだと言えます。
フェリス女学院大学についての実際の状況やリアルな世間の声を調査し、実態を調査していきましょう。
評判①フェリス女学院大学はもっとも古い女子大学!
フェリス女学院大学は1870年、アメリカから来日した宣教師であるメアリー・キダーが元々あった私塾を基に創設したフェリス・セミナリーを源流としています。
1899年に私立学校として認可され現在に至る、日本で最も歴史ある女子校がフェリス女学院大学なのです。
そしていわゆるミッション系と言われる、キリスト教の授業が必修とされている大学としてもフェリス女学院大学は最古の歴史を誇っています。
聖書の中にある「For Others」(他人のために)という教えをモットーとして人間性の教育にも熱心であるフェリス女学院大学。
品の良いお嬢様と呼ばれる源流はこの教育にあるのかもしれませんね。
評判②フェリス女学院大学は海外留学制度が充実している!
フェリス女学院大学の教育カリキュラムの中には海外留学制度もあります。
交換留学制となっており、海外の大学との連携はかなりの数と質を誇ります。
中国は北京大学、ドイツのブレーメン芸術大学、アメリカのワシントンカレッジ、カナダのビクトリア大学…。
選択できる留学先には各国の各分野で名門とされる大学が多くあり、非常に魅力的ですね。
協定している大学数は20校、留学先はなんと13か国にも及びます。
期間も短期・長期と選択でき、現地に精通した国際課の職員のサポートも手厚いと評判のようです。
奨学金制度に関しても、経済的負担が特に厳しい英語圏への留学を中心に各種充実させており、海外で学びたい学生を全方面から支援しています。
評判③キャンパスがきれいだが立地が悪い
お嬢様大学として名を馳せているフェリス女学院大学は当然設備も充実しています。
フェリス女学院大学は緑園キャンパス、山手台キャンパスの2つのキャンパスがありますがそのどちらの設備や学舎も美しく、清掃も行き届いており学生たちにもかなり評価が高いようです。
ただしメインキャンパスである緑園キャンパスは少しアクセスが不便だという声も聞こえてきます。
「緑園都市駅」が最寄り駅となり、そこからのアクセスに関しては徒歩3分と抜群です。
ただその緑園都市駅は相模電鉄の支線駅であり、相鉄本線からの乗り換えが必要となります。
通学時間を考えると交通の便がいいとは言いにくい面があるのも事実でしょうか。
サブキャンパスとも言える山手キャンパスはみなとみらい線の元町・中華街駅と根岸線の石川町駅からそれぞれ徒歩10分と鉄道本線からのアクセスはまずまずと言えます。
しかし「山手キャンパス」は名前通り丘の上に位置しているため、構内にたどり着くまでがそこそこ険しい坂道となっており、その点ではこちらも学生に好評とは言い難いようです。
しかし緑園キャンパスはカフェまで構内に設置され各施設の整備は抜群であるなど素晴らしい利点もあります。
山手キャンパスに関しても近辺に元町ショッピングストリート、港の見える丘公園など観光スポットも多数点在しており不便の一言で片づけるにはもったいない立地を誇ります。
通学時間が長くなるのは全学生の悩みとも言えますがフェリス女学院大学で学ぶ場合はそれを楽しむ余裕も必要かもしれませんね。
評判④学生の評判が悪い
フェリス女学院大は同世代、つまり他校の大学生からの評価があまりよろしくないようです。
その理由は内部の不透明性と偏見にあります。
フェリス女学院大学は広報部はあるものの、現代における情報発信の要であるSNSに関しては一切使用していません。
そのため他校の学生からすると実情が見えにくく、あらぬウワサが立ちやすい状況が生まれるのです。
偏見に関しても同じような理由でなかなか悪評が払拭されにくい状況です。
ただし在校生、卒業生には母校であるフェリス女学院大学を悪く言う人はほとんどいないのです。
ちなみに欠点を強いて言えば「出会いがないことぐらい」というのも共通しているようです。
このウワサと実情の違いは「百聞は一見に如かず」の典型的な例と言えるでしょう。
評判⑤年配者からの評価が高く就職に強い!
フェリス女学院大学は、現代においては勉学に特化した国立大や一部の私立大学に学力に関してはやや劣るといった評価をされていますが、そのネームバリューは今でも絶大なもの。
特に年配の方々には絶大と言っていいほどの支持を誇っています。
フェリス女学院大学は明治に創設されて以降、その時々のトップクラスの女子大として君臨し続けてきました。
そのため当時の学生からは「手の届かないほどの学力や身分」を備えた女性しか入れない大学だと思われていたのです。
現代と違ってネットなどでの情報もないためそのウワサの真偽はともかく、どんどん尾ひれがついていきやがて神格化されていった、というわけです。
そしてフェリス女学院大学卒の女性はウワサ通り次々と有名企業に就職していきます。
企業の採用担当者にも当時のイメージが強く焼き付いているため、就職に関しては同クラスの大学より圧倒的に有利だ、と言われるゆえんはここにあるのです。
評判⑥お嬢様大学といわれている
フェリス女学院大学がお嬢様大学と言われているのも前述の通り、古くからの歴史と伝統がその最大の理由となっています。
創設した明治から昭和にかけては女子大学はかなり数が少なく、しかも私設での教育機関もそうない時代でした。
そんな時代に娘を大学にやれるのはどうしても上流階級層が中心になってしまいがちです。
そして入学した女性たちはフェリス女学院大学の方針によりキリスト教を学ぶ過程で礼儀作法やマナーなど教養まで備えていきます。
そうして世に出る女性が多くなるにつれ、もともとの学力の高さだけでなくその立ち振る舞いまで注目されるようになり、フェリス女学院大学は名門女子大学の地位を確立していったのです。
フェリス女学院大学はなぜお嬢様大学?理由4選!
フェリス女学院大学がなぜお嬢様大学と呼ばれていたのかは前項で説明した通りですが、現代においてもフェリス女学院大学のその評判は変わっていません。
それはいったいなぜなのでしょうか。
その理由は学力だけではなく、昔と違う現代ならではの理由があったのです。
順を追って紹介していきましょう。
理由①フェリス女学院大学の卒業生は有名人が多く華やか
お嬢様というイメージを裏付けるように、フェリス女学院大学は有名人が数多く輩出されています。
中には在学しながら芸能活動を続けた女性も存在します。
それではその有名人たちの中から一部をご紹介しましょう。
①大江麻理子
テレビ東京にアナウンサーとして入社し所属し現在はワールドビジネスサテライトのメインキャスターを務める才色兼備な女性、大江麻理子さん。
彼女が居たころのフェリス女学院大は名門校であり、現在よりずっと狭き門だったそうです。
フェリス女学院大学在学中には北京の精華大学への留学も経験している、正真正銘の才女です。
②綿引さやか
幼いころから音楽に興味があった彼女はフェリス女学院大学に入学後は音楽学部で学び、卒業後の2010年から単身アメリカへと渡りました。
下積みを経て研鑽を積みながら2013年、ついに努力が実を結び超有名ミュージカルである「レ・ミゼラブル」への出演を果たします。
2018年にはハリウッド・ボウルで行われたディズニー・ミュージカル・コンサートに日本人でただ一人出演し話題となりました。
現在もミュージカル女優・シンガーとして精力的に活動を続けています。
③桐谷美玲
誰もが知る超有名女優の彼女もフェリス女学院大学出身なのです。
彼女は高校1年生の時にスカウトされて芸能活動をスタートするのですが、その時在籍していた高校はなんと偏差値70の超名門校。
しかし芸能生活と学業の両立を考慮し、フェリス女学院大学を進路に選択しました。
交通の便が良い、女子大であるため変なウワサが出ない、そして学力以上に格式を重視した、というのが彼女がフェリス女学院大学を選んだ理由だと言われています。
桐谷美玲さんはその後キャスターをも務める多忙な生活の中フェリス女学院大学を無事卒業。
芸能界で輝きを放ち続けています。
理由②フェリス女学院大学は学費が高い
私立大学と言えば学力などの他にどうしても気になってしまうのが学費です。
フェリス女学院大学も私立大学、しかも歴史ある名門ということでさぞ学費もとんでもないのでは…と考える方が多いでしょう。
実際調べてみたところ、文学部と国際交流部の学費は4年間で450万円ほど。
音楽学部は4年間で550万円ほどかかるそうです。
音楽学部は専門性の高い学部ですからどうしても高い学費になってしまうようですね。
ただ文学部と国際交流部の2つの学部の数字も決して低くはなく、同じ私大で言えばMARCHレベルと同等の学費となっています。
べらぼうに高い、というわけではないですが決して侮れない金額、といったところですね。
理由③フェリス女学院大学の卒業式で高級車が多い
フェリス女学院大学の卒業式をご覧になったことはありますか。
卒業生は全員アカデミックガウンに学士帽のいでたちで厳かに式が進むその光景は荘厳で、まるで外国の卒業式のような錯覚すら覚える光景です。
そして卒業生たちは最後の挨拶を交わし帰途に就くのですが、ここでお嬢様大学の本領発揮となります。
卒業生を迎えに来るのは高級車ばかり。
競うようにして門外で待ち構えているためある種の展示会のような雰囲気さえあるほどです。
普段からフェリス女学院大学の周辺は送り迎えなどで高級車が走っている率が高い、などとよく言われていますが卒業式当日は更にどえらいことになってしまっているようです。
理由④フェリス女学院大学の学生は品がある
ミッション系大学の元祖だけあり、「慈愛の精神」を理念に掲げた教育を行うフェリス女学院大学はやはり、通っている学生にも品があることを求めているようです。
入学すると一貫した上品さを求める教育が身につくために、ちやほやされたいだけ、でフェリス女学院大学に入ったとしても大学生活の中で意識が変わっていくのだと言います。
学力、経済力ももちろん大学に通う上で無視できない要素です。
ただし昨今その2つの要素において、飛びぬけているとは言えないフェリス女学院大学はそれでも上品、上流だという評価を受け続けています。
その根底には教育における意識の高さと通う学生の真摯さがあったのです。
フェリス女学院大学は恥ずかしい大学ではない
いろんなウワサが飛び交う謎の私立女子大、フェリス女学院大学。
日本最古の女子大学として歴史と伝統を守りながらも、留学を通じてグローバルな成長も可能という教育は素晴らしいと言えます。
学生の意識も高いため品格を落とすことはなく、また抜群の就職実績で世間の評価も上々です。
レベルが落ちた、Fラン、などの悪い評価も実態が見えないがために囁かれているものでしょう。
フェリス女学院大学は恥ずかしくなどなく、創立から現在まで女性の憧れとして胸を張って通える大学なのです。